[コメント] 男はつらいよ フーテンの寅(1970/日)
下品な笑いと上品すぎるマドンナとの調和が上手く取れていない作品だ。(05・4・30)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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下品な笑いとは、何かにけつまずいたり階段から落ちたり、視覚的な笑いだと思うのです。笑いがベタなんですね。この映画を見ているとそんな場面がやたらに目に付きました。
この映画には「寅さん」シリーズに流れている「とらやの連帯感」が薄いように感じました。
その原因は映画の舞台の殆どが「湯の山温泉」だという事にあるのではないでしょうか。おいちゃんとおばちゃんが、二人で旅行に行った先の旅館で、寅さんが「偶然」働いている。
この「偶然」に「必然性」が感じられないのです。マドンナの新珠三千代も美人ですが、寅さんとは絶対にタイプが違う女性ですし違和感を感じてしまいました。
致命的なのは妹のさくら倍賞千恵子の出番の少なさです。『男はつらいよ』の醍醐味は、寅さんとさくらの「お兄ちゃん」「さくら止めても無駄だぞ」の会話に尽きるなぁと改めて思いました。
メモ…「青くせぇインテリのイロノーゼってやつでしょう。テレビの裏の配線あるでしょ。色気が配線みたいに頭にからまってるんだ。あたしなんざ単純ですからね。配線も一本だけです。叩いてみますか。コーンと澄んだ音がしますから」
公開日1970.1.15 上映時間 1時間29分 観客動員数 五十二万六千人 併映作品『ひばり森進一の花と涙と炎』 主なロケ地 三重県 湯の山温泉 四日市 鹿児島県 霧島神宮・桜島 岐阜県 中津川
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