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[コメント] あの人が消えた(2024/日)

なんか最近、「伏線」て言葉を間違って使ってない?
verbal

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







かの名作に似てるというクチコミを知って、 私のライフワーク的にこれは見ねば!と思い立ち、見てきた。 正直な感想としては面白かった。1回目としては。2回目は見ない。

かの名作名(複数)は一旦伏せて、以下書きます。

かの名作みたいというのは、正にその通り。 あれから20数年経っても、こんなオマージュ(?)作品がまだまだ出てくるとは! 原作者か脚本家はこれら作品が大好きで、これらの要素を盛り込んだストーリーを長年考えてきたのだろう。 よくあるオマージュ作や二番煎じ作とは違い、恥じらいもなくトリックだけをこれらから持ってくる大胆さ! 伏線なしでトリックだけをドーンと連続してくるのは、映画好きを喜ばせる目的だったのかな?

直前が、あのシーンの裏の真相は?という問題文と解答の章で、ギャグ路線が入った展開だったから、 その後のどんでん返しとしては気持ちいい。 ただ伏線はりまくりではないから、展開の予想はさすがに無理だけどね。

・疑問 後から思い返すと、尋問のようなことをされたけど、真実を話すわけにはいかないので、 視界に入った単語を拾って即興で適当に話したってことになるが、 なぜ田中圭に潜入捜査官のつくり話をする必要があったのだろう? 千尋の側からコーヒーカップの底は見える角度ではなかったのでツッコミたいけど、 カップの所有者は千尋だろうから、メーカー名を知っていたのは許せる範囲。 でも、底に書かれた文字を拾ったつくり話ですよ、と田中圭に暗に伝えるのも目的だったなら、 結果的に気付かなかったので、ここが大いなる矛盾。

つまりかの名作の2大トリックを、一度に集約してきたのはいいんだけど、 二度目の鑑賞には耐えられない無理が生じていたということ。

主人公が「自分が死んだことに気づいてない」という話はたくさんあるんだけど、 観客向けには、幽霊ではなく実在する人として見せているので、これが最高の大嘘。 (ポルターガイスト現象という例もあるので、幽霊が物を動かせる件はいったん無視する)

自分自身の死を悟るシーンはこのパターンの最高のどんでん返しなんだけど、 それを自分の死体を見るシーンで、というのは反則でしょ。 どんでん返しのために殺されたシーンは観客に伏せて(飛ばして)あったんだけど、 主人公に向けても伏せてたってことだから、 え?幽霊ってバカなの?と思わざるを得ない。

(評価:★4)

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