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[コメント] 団地の奥さん、同窓会に行く(2002/日)

男と女(しかも夫婦)、双方が経験する大きな一日が、ほろ苦いけど気持ちをリセットさせてくれる。対で描いてリンクさせる手法がウマイ。なぜ身体を重ねたいのか?ということに関しても、ピンク映画と私生活の両方の観点から描き、教えてくれる。
ナッシュ13

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







「団地の旦那さん、撮影現場に行く」というタイトルでも通用するくらい、川瀬演じる川瀬(後々、この意味がわかる)が物語のキーになる。おそらくこの2人、夫婦仲はさほど悪くなかったはずで、ただただ問題は豊かに暮らせない現状があったと思う。

ある意味で一触即発だったとは思うが。そして、描かれる1日が夫婦にとってのターニングポイントになる。一方は昔の恋人に出会い、「本当の愛とは?」なんてことに翻弄される。もう一方は久しぶりの現場なのにうまくいかず、挙句の果てには仕事そのものに失望する。極端だが、夕方再会した2人はお先真っ暗な心中だったのだろう。それでも、唯一「大きな夢」という希望がある。2人はその点で共通し(これまでも共通してきたはず)、支え合って生きていくことがお互いの道だってことを、帰宅の途につきながら感じ取ったのだ。

その後、2人のベッドシーンに突入する。照明は消え、2人の裸体は曖昧にしか見えない。「ピンク映画でこんなカラミが許されるなんて!!」という驚きは最初だけだった。それはもう官能的で、こういっちゃなんだがとてつもなくエロいのだ。

人はなぜ身体を重ねたいのか?

人はなぜ身体を重ねるのか?

(評価:★5)

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