[コメント] 言の葉の庭(2013/日)
映画を選ぶ際に“音楽”が大事な要素になる事が ままある。そして アニメーションで私が一番 “物足りない”と感じている“言葉”にも しっかりとした目を向けてくれる作品が現れた事を 素直に寿ぎたい。あなたの心にはどう響(とよ)みましたか?
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
50分にも満たない映像作品の中で これだけの濃密な要素を巧く取り込める新海監督。
やはり相当な支持・評価を受けるに相応しい技量があるのだろう。
その技量に細かく触れるのは もう少し映画に詳しい方々に譲るとして、私が一番
心を奪われた流れは 主人公の少年が ユキノへの想いを真っ直ぐに告げる場面から
「センセイ でしょ」 の言葉とともに黒鍵が鳴るシーンだ。
「秋月君」 と諭すように 呼びかけるのも 更に胸に響くセリフである。
ここから流れるように続くクライマックスのお互いの言葉と慟哭のシーンで遂に
流れてくる ♪Rain <詞・曲 大江千里 (※ おおえのちさと では無い)>
ある程度 歌詞 を念頭に置いて作られたであろう 脚本と 場面の転換。
そして、なぜ この楽曲を しかも 秦基博 という歌手にカバーさせて使用したか
想いも伝わる構成であった。
(なんだか 音楽評論の方向に行きそうなので割愛)
そうして この映像作品は 音楽が引き寄せてくれた映画 ということで 私の心に
『虹の女神』『The Piano(ピアノ・レッスン)』などとともに 強くのこる事だろう。
2014.5.24 鑑賞
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