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[コメント] Dr.パルナサスの鏡(2009/英=カナダ)

映像にもストーリーにも特に不満はなく、トム・ウェイツの悪魔姿に心奪われ。何のストレスもなく映画館を後にできた。できることなら「ブラジル」も「バロン」もこんな風にスクリーンで見てみたかったなぁ…。
狸の尻尾

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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すべてとまでは言わないけど、ギリアムの映画はさらっとひと通り程度は見てる。

その中で「どの作品が好きか?」と問われれば、大方の人は「ブラジル」を選ぶんだろうけど…。 やっぱり映画館の魔力ってあるんだと思う。 自分の場合は(映像的な面でいえば)劇場で観賞できた「パルナサスの鏡」と「ローズ・イン・タイドランド」が群を抜く。

「ブラジル」とか「バロン」の映像もすごいなーとは思ってたけど、パソコンのディスプレイに勝るとも劣らない小さなTV画面でしか見ていないので…。

当然の帰結として、圧倒的に受ける印象や影響力がぜんぜん違うんだよね。

なので、古くからのギリアムファンとはきっと意見が一致しないんだろうとは思うんだけれども…。 大画面で見ることのできた、部屋を海にしてしまうローズやレインボークラゲの漂うパルナサスの方がよかったなーという印象が強いのです。

物語についても過大な期待をしていくまいと思って見に行ったせいか、何の不満もないし。 リリー・コールにトム・ウェイツにジョニー・デップと、映像以外のビジュアル面でも目に優しいし。トム・ウェイツの悪魔ニック役は拾い物だったし。 絵的にも、突飛過ぎず美しく。そして見たことはなくともどこか見たことのあるようなイメージのせいか、まるで自分の夢の中にいるような錯覚も与えてくれる。

とりあえず深読みしないタイプの自分には、何の不満も持たずに十二分に楽しめる映画で。 眠くもならず途中でだれることも腹の立つこともなく、興味を失うこともなくて。減点の理由がみつからないので5点満点の映画です。

(評価:★5)

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