７４年製作の『悪魔の赤ちゃん』のリメイク｡

オリジナルは悪魔の赤ちゃんを警察が追い込んで射殺する怪物退治映画のような展開で､悪魔の赤ちゃんを出産してしまった夫婦がマスコミに追い回され､周囲からも冷遇されるなど､割と社会派な描写もあったが､リメイク版は悪魔の赤ちゃんを産んだ母親が何とか赤ちゃんを直隠しにしようと奔走する姿が中心に描かれ､警察も悪魔の赤ちゃんにあまり関わってこず､マスコミも登場しないなど､アプローチが大きく異なっており､悪魔の赤ちゃんの末路もオリジナルから変更されている｡

オリジナル同様に悪魔の赤ちゃんをはっきりとは描いていないが､殺人シーンの演出はまずまず恐怖感を感じさせる｡また赤ちゃんを産んだ母親の行動に異常を感じた家族が真相を知ろうとする構成にしたことで､オリジナルよりも恐怖映画としての面白味が感じられる出来に仕上がっている｡