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[コメント] 毛皮のエロス ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト(2006/米)

何かを得ようとして、この映画を観たら肩透かしをくらう。でも、思いがけないものに気づいたりして、ちょっと楽しい。
夢ギドラ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







「ダイアン・アーバス」という風変わりな趣味の人の映画となれば、 それなりのものを期待してしまいます。

すこし変わったモノを嗜好する。ということについて、なぜ嗜好するか。までは至らなくとも、、どのようにして、ここにたどり着いたか。について、製作者なりの見解を示してくれることを期待して映画をみました。

ダイアン・アーバスを通して、一風変わった趣味の人の理由めいたものは、結局、提示されませんでした。

理由は、フリークスだから。という簡単な説明だけ。「秘密」は教えてもらえませんでした(この、「秘密」という言葉は、作品中で効果的に使われていました。とても可愛いエピソードで)。

でも、気づいたことなんかは有りまして、例えば、肺は二つあること。 ダイアン・アーバスの写真は、双子とか夫婦とか"ダブル"や"対"のものを印象的に扱っています。 で、身近に、私たちの肺。

ライオネルが呼吸が難しい病気で苦しそうで、肺のことを言うのですけども、 作品中で、ダブルのものを散々見せておいて、肺についてですから、 肺も二つあるんだった〜。となぜだか感動。

異端のモノの象徴たるライオネルとのやりとりは魅惑的。 一般のモノの象徴たる夫とのやりとりは、素朴で温かく、安息。

ダイアンは異端のモノを選んだけれど、 私だったら、どちらを選ぶのかな。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)MM[*] デナ

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