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[コメント] 彼奴を逃すな(1956/日)

この翌年の『脱獄囚』は疑問符だったが、本作の脚本はよくできている。夜と昼で表情を変える路地商店街といい、自営業夫婦の愛すべき小市民ぶりといい、ジャンル映画の技巧を堪能できる一品。
shiono

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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窓から覗く道化役者と主人公の切り返しも不気味だが、この映画の白眉はやはりクライマックスの時限装置解体にまつわる「卓上のサスペンス」だろう。手の動きで事態打開を図ろうとする主人公の姿は「プロジェクトX」前夜の技術者のそれである。今見るとアスキーアートのようなニゲロの文字は、恐怖と緊張感が漂う巧い絵作りだと思った。

(評価:★4)

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