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[コメント] スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐(2005/米)

ジェダイの歴史の終演と開幕が全て明らかになる。まさに完結編にして序幕。Episode4〜6の謎が全て明らかになる。又、Episode1と2を見ないと3の物語が理解出来ない。鑑賞後、最初に思ったのは滝沢秀明主演の大河ドラマ「義経」で頼朝が義経を利用した挙げ句に追放した惨劇。
HILO

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







[ジェダイの上層部である評議会]

政治は綺麗事だけでは済まないし建前と本音の使い訳が必要。

時には汚い仕事もしなければならないし、 下手すれば違法行為もやむなしと言う状況だってないとは言い切れない。

勿論、そんな事は絶対に許されないが、 悪を取り締まる為の必要悪だって否定は出来ない、 そんな状況を理解するにはアナキンはあまりにも純情すぎた。

純情すぎた故に評議会の自分勝手な融通が理解出来ず、 シスに騙されて利用されて豹変してしまった。

それを考えると一番の悪はやはり評議会だろう。

アナキンを信用して責任ある仕事を任すべきだった。 そして評議会の建前と本音を隠さず全て明かすべきだった。

評議会が中途半端な小細工をしなければ、 アナキンの活躍でシスの陰謀も阻止出来たかもしれない。

オビワンもアナキンも被害者である。

もしかして評議会はアナキンの才能を見抜いていて、 アナキンに嫉妬していたのかもしれない。

いずれにせよ、シスに騙されたとはいえ、 アナキンがジェダイを憎む気持ちは分かるような気がする。

[アナキンとオビワン]

映画の中盤でアナキンとオビワンが別れるシーンで、 「フォースと共にあれ」「さらば我が友よ」と別れの挨拶をする。

事実上これがジェダイとしての最後の会話となり、 次に再会する時はアナキンはダース・ベイダーに変身した後で、 オビワンとは敵同士になってしまう。

最初は何気ない会話だと思ったが、 よく考えるとある意味、 スター・ウォーズ史上ベスト10に入る名シーンと言えるのではないだろうか。

[シスと評議会]

シスの罠にはまり打倒ジェダイの陰謀は成功した訳だが、 よく考えてみれば評議会よもシスの方が優秀だと分かる。

ジェダイの上層部である評議会はアナキンを警戒したが、 シスはアナキンの実力を直ぐに見抜いて素直に認めた。

いくらシスといえどもクーデターは一大事である。 もしアナキンを買い被りしたとすればシスと共倒れである。

アナキンの才能を見抜き味方にすれば鬼に金棒の援軍となると直感し、 だからこそアナキンの才能に賭けてクーデターを起こした。

アナキンはシスの期待に見事に答え才能を発揮した。

善悪としては認められないが、 面子にこだわる評議会と実力を素直に認めるシス、 評議会が束になってもシスには叶わない訳だ。

(評価:★5)

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