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[コメント] バタフライ・エフェクト(2004/米)

目的と手段が逆転してるような感じになっていくのが話としては問題。もっともこの作品を見るオレ自身の目的から本末転倒だったわけだが。
ごう

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







シネスケ某コメテと一緒に他の映画を見に行った際にこの映画の予告編が流れました。作品自体には非常に興味をそそられたものの、何と予告編でラストカットが使われており、それを見たオレはラストはもうこれしかないと、なんてクズな予告編を作りやがるんだと軽くキレそうでした。いや、キレてないですよ。オレをキレさせたら大したもんですよ。言いたいだけですすいません。

そんなこんなで本編を見終わり(まあその本編のほうはお世辞にも良い映画ではなかったのですが)この『バタフライ・エフェクト』の話になりました。そいつも予告編で興味を持ったみたいですが、やはりラストが透けて見えてたようでした。

オレ「そうだよなー。絶対それ(『彼女の記憶から自分を消す』)しかないよなあ」

ヤツ「そうだねー。『自分で彼女を殺しちゃう』しかないよねー」

オレ「・・・・・・え?」

・・・まぁそれもアリといえばアリですが、いくらなんでもそれはやりすぎだろうと。ああ、この人の闇はなんて深いんだろうとオレは恐れおののいてしまうと同時に実際ラストはどうなのかとそれを確認するために見たと言うのが一番のオレの目的だったわけです。

そういう意味で割と不順な動機で見ちゃったのですが、話としてははなからマンガなどでありがちな話であると覚悟していた訳で、そこで主人公がどんな思いで、またはどんな代償を支払って過去をいじるのかがポイントだなあと思っていたところどうもその辺が上滑り気味で、むしろお前が単純にいろんな人生試したいだけちゃうんかとすら思えてしまったのが非常に残念です。彼にとって一番の代償は彼女を失うことと言いたかったのでしょうが、その彼女にしたってそもそもお前そんなにホレてたのかと観客に思わせてしまう時点でそんなに大きな代償には思えなかったですしね。とはいえオレが後5歳若かったらうっかりコメントに昔の女の話とか書いて平気で★5とかつけちゃうほどのポテンシャルはあるくらいテーマもプロットも面白いものだったのでもう少し掘り下げてじっくり描いてほしかったと思います。

と言うわけでオレのこの映画での収穫は次のことがわかったことだけでした。

kionaの闇は深い。

(評価:★3)

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