[コメント] フォレスト・ガンプ 一期一会(1994/米)
60年代以降のアメリカン・オデュッセイ。そして映画としてのアメリカン・レガシー。人生を真っ直ぐに走り続ける真摯で素直な主人公ガンプは誰しもの心に残る。演じるハンクスのヒューマンでハートフルな演技が胸を打つ。
原作は未読なので映画としてのみの感想を語ります。この作品を観て感動に打ち震えました。原作の発想が凄いのだろうけどアメリカ人が渇望していた同時代の体験を噛みしめたヒーローがこの作品によって誕生した。アメリカ人にとってのベトナム戦争をこうしたタイプのドラマで描いた功績は大きかったと思う。ガンプのキャラクターを純真無垢に設定し周囲の人々との対比を図ったアイディアも光る。ハンクスの目を通しアメリカのヒストリーを通じ運命と人生観を考える。←この切り口を熱くでは無く淡々と描いたゼメキスの手法は秀逸。見守るような適度な距離感が多くの観客を取り込みガンピストを生んだ。だから映画史に燦然と輝く作品になり得た。不朽のヒロイン:ジェニーを対照的に人間臭く演じたロビン・ライト・ペンは大役を見事に颯爽と演じ永遠に名を残すことになった。ジェニーとガンプの群集を掻き分けての再会のシーンは俺の大好きなシーンのひとつです。フィールド、シニーズも勿論好演。CGの効果的な扱いも見事で冒頭の羽や卓球シーンはバランスが良く、無意味にCGを多様している他の監督には見習って欲しい感じ。オスカーを得たハンクスですが演技が作品内容に負けていません。アメリカ人のみならず素直さを失くしかけた現代人がハッと我に返る作品でもあります。一度、御覧あれ。
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