[コメント] THREE/臨死(2002/韓国=タイ=香港)
香港編、最後の最後に暗示される驚愕の事実が、夫婦の強い結びつきと、不幸なまでのすれ違いという結果を、より一層、物悲しく浮かび上がらせる。どう考えても変質者で犯罪者の夫なのに、彼らのファンタジーを信じてみたくなり、悲しい結末には切なさがこみ上げてきた。
レオン・ライはこの作品で自身初となる主演男優賞(台湾金馬賞)を受賞した。アイドルの面影は、この映画からは一切見えない。薄汚く、偏執的で、狂気迫る哀れな(けれど純真な)男を見事に演じている。
死体役の妻を演じたユージニア・ユアンも、ほとんど動きや表情がないにも関わらず控え目な演技がむしろ印象に残る。
韓国編は、血みどろの映像や死体などのイメージで怖さを盛り上げるが、物語自体に感動はなかった。タイ編は、伝統文化をアピールする映像美に引き込まれたものの、人形の呪いという設定がありきたりなため物語は退屈だった。
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