[コメント] アナトミー2(2003/独)
前作と比べると、今作は主人公の心理描写を中心にしたサスペンスドラマとなっていて、前作よりもドラマ性が増し、なかなかの良作だった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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『アナトミー』の続編。前作の主人公パウラが今回は秘密結社の人体実験を暴く捜査官として脇役で再登場しているぐらいで前作との繋がりはあまりない。
前作は医療界を批判したドラマ部分とサイコサスペンスとのバランスがあまり取れてなかったが、今回は主人公が秘密結社に入会させられ、実験に接する内に薬物依存に陥ったり、人間性を失っていく姿が中心に描かれおりドラマ面の重みが増してる。
また、移民であるが故にまともな治療制度が受けられず、主人公に無許可で治療を受けなければならない看護婦の家族の姿や、本来、難病治療への発展ために行われているはずの実験が、全く違う目的のために行われていると言う矛盾など、前作同様に医療界への痛切な批判が今回も込められており興味深い。
人体実験を行うチャールズ医師が社会貢献ではなく、単純に賞を取るためだけに実験を続けているところも結構恐い。
前作と比べると、今作は主人公の心理描写を中心にしたサスペンスドラマとなっていて、前作よりもドラマ性が増し、なかなかの良作だった。
惜しむらくは病院で行っている人体実験が人工筋肉を移植し増強を図ると言うものなのだが、超人的な破壊力や移植した筋肉を操作して人を操れるところは、もはやSF映画の領域でリアリティに欠けるため、もう少し現実味のある設定にして欲しかったところ。
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