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[コメント] 変身パワーズ(2002/米)

雰囲気的には『スパイキッズ』に近い。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ものまねパロディ・コメディ映画。

誘拐された両親を助けに行くところや、子ども向けっぽい世界観は『スパイキッズ』を意識した感じで、展開もよく似ている。

コメディとしてはパロディ、変装のネタ、変装ネタによる本人のゲスト出演、エンディングのNG集など基本線は押さえているのだが、ストーリー展開がかなり端折られていて、どうにも繋がりが感じられない。初めからパロディ映画と割り切ればまだ気にならないが、この映画の場合、序盤でなまじストーリー性のある展開を描いているためヒーロー映画としては中身が薄い。

特にダナ・カービー演じる主人公のピスタチオの父ファブリッツォが変装術をピスタチオに受け継がさなかった理由をはっきりさせて欲しいところ。ラストの親子3代の関係修復の場面も初めからキャラ設定が説明不足なため盛り上がりに欠ける。また、誘拐されたピスタチオの母親も敵を倒せるぐらい強いのなら何で逃げなかったのか疑問だし、ファブリッツォも夫なんだから、そのことを知っていてもいい訳で、わざわざ敵の犯罪組織のボスのボウマンの言いなりになって犯罪をするのも不自然。他にもピスタチオの助手を募集するのにも、資格内容もはっきりさせずに面接を行なうのもいいかげん過ぎる。

ギャグシーンも切れがなく、今ひとつ笑うタイミングが合わない気がする。ただ、変装術が活躍した経緯を話すシーンは面白かった。

ちなみに、この映画の売りであるダナ・カービーの変装やものまねは確かに似ているし、頑張ってはいたが、思ったよりも活躍場面が少なく、インパクトにはやや欠けた感じがする。

変装シーンでは『ジョーズ』のロバート・ショージョージ・ブッシュ大統領のものまねやチェリーパイに覆われているチェリーマンの変装が印象的だった。

(評価:★2)

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