ひたすら旅を続ける親子にしびれを切らしたやさきの爆破は衝撃だった。

僕としては、まさかこのテンションで2時間は行かないだろう。次のシーンで展開が変わるのかなとか、お父さんは実は浮気していたとか勝手な想像をしてしまう。しかし見事に何も起きない。まるであの親子、その他の人たちはカメラがあることに気づいていないような撮り方だ。まだオレの日常を撮った方が面白いんじゃないかとさえ思ってしまう。

僕はこの監督は頭おかしいんじゃないかと思った。最初から最後まで僕を裏切り続けた監督が憎かった。「時間返せ！まだ旅番組観た方が数倍面白いぜ！」。

しかし、頭ごなしに「クソ映画」ともつけがたい何かがある。逆に考えると、こんなテンションな映画が存在するなんて凄いなと思った。