[コメント] 下妻物語(2004/日)
原作者と監督、ふたりの強烈なアクが交わったらあら不思議。素晴らしくエンターテイニングな作品に仕上がっていた。(2004/06)
野ばらさんの小説は、どうも(自分の苦手な方向に)アクが強くて苦手だった。
映画の存在を知ったときには、「あ〜、あの野ばらさんの原作かあ……」と腰が引けていた。しかし、「ロリータ少女とヤンキーの友情物語」という、あまりに魅力的なネタに惹かれて見に行った。
この映画の原作は読んでいないのだが、(別作品を読んで私が知りうる)野ばらさんの濃さが適度にちりばめられていて、でもエッセンスはきちっと残っていて、そして“野ばら作品らしからぬ”とても爽快な映画に仕上がっていた。個性がぶつかり合うと破綻する場合もあるけれど、この作品の場合は、原作者と監督のアクが良い感じに響き合い、新たな個性が出来上がっているような気がする。ちょうどこの作品の少女達のように。
アニメパートにした理由もなるほどと関心した。主人公の少女2人はとても魅力的でステキに描かれていた。良く出来た小品、少女映画だと思う。欲を言えば、ナレーションとモノローグが多すぎて(必要ないところまで多用されており)、せっかく感情移入しかけても現実に戻される場面が多々あった。そこらへんについてはもう少し踏ん張ってシーンを作ってもらい、役者の演技として観たかったところだ。せっかく魅力的な2人なのだから。
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