あんな気持ち悪いカカシ、よくずっと飾っておくな…。しかも藁のくせにやけにアクロバティックな動きでカッコイイし(アクロバティックな人に無条件で弱い私)。やりたい事はよく判ったのだが、何しろまとまりが悪いわテンポも悪いわで、ホラーの怖さの表現は下手くそ。意外と“定番”ってのもやろうとすれば難しいのかもしれないな。でも、アイディアだけは素晴らしい

ただ、DVDの映像特典にあった監督&出演者のインタビューを見るに、撮影現場はとても楽しそうだった様子。監督もホラー映画が大好きで、ホラーを語る姿は一生懸命でひたむきでとても好感が持てた。好きなものを語っている人はとても輝いているものです。出演者もとても楽しそう。故に、やりたい事も山とあったのだろう。マトリックスのようなアクロバティックさも入れたくて、でも定番のモンスター系ホラーも押さえつつ、グロさも入れたくて…やりたい事はよく判ったが、好きなものだけを鍋に入れても不味くなるだけ。技術や才能という強力な調味料があれば話は別だが。

内容はともかくとして、監督や出演者のあまりにも楽しそうな感じは好感が持てて、それが画面から伝わってきたので、大甘の評価。ただ、アイディアは面白いから、もっとホラーとして成り立っていたらな…と。心臓とかももっとリアルに作ってくれないと、ただ微笑ましいだけの映画で終わってしまうので(苦笑

あと、アルジェントもロメロもこの映画は間違いなく見ていない。でも、何故かクレイヴンなら見てくれるかもという印象がある……見ないだろうが(笑