[コメント] MUSA −武士−(2001/韓国=中国)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
もちろん「漢」と書いて「おとこ」と読む。
ジャンプ世代の私にとって「漢」とは「北斗の拳」であり、 「魁!!男塾」であり、また、「花の慶次」であり、 それは生き様であり、ひとつの「道」であった。
もちろん上記にあげられた作品の登場人物たちは 破天荒で、不条理で、到底常人とは思えない魁偉さを もっていた。
しかし、しかしである。なぜそれが少年たちの心を とらえ、また未だに心を捉えつづけているかといえば、 その首尾一貫した、そして常軌を逸した生き様ゆえである。
己の矜持の為に、また友のために、頑固なまでにかたくなに。
この映画のなかに果たして「漢」はいただろうか。 もちろん、「漢」をかってでるのは主人公の役目である。
しかし主人公であるところの槍使いの奴隷君は、行動に 首尾一貫性がなく、皆に反対して姫を守ろうとするくせに 「その首をモンゴルに差し出そうか」といってみたりする。
確かにそのほうが「人間らしい」し、生々しいはなしだ。 だが「姫を守る冒険活劇の主人公」にそんな人間らしさは 全く不要である。そんな人間らしさは、将軍をはじめ、まわりの 人間が充分に発揮しているからだ。
主人公に求められるのは潔い「漢らしさ」なのだと断言してしまおう。 それがエンターテインメントだ。
というわけで、長々と書いてきたがもちろんこれは 私の非常にカタヨった意見である。 チャン・ツィイーはかわいい。それだけで十分楽しめたことだけは 明記しておく。
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