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[コメント] 血槍無双(1959/日)

視点を変えた忠臣蔵となっていて、素直に楽しめる作品となっている。そしてこの映画の目指している点は面白い。特に本格的な忠臣蔵映画を連続で見ている身にとって、休息に持ってこい。
ジャイアント白田

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







畳替えしに快感を覚えた、イイ男ビーム全開で迫る橋蔵フェイスにしたたる汗が人々の涙の呼び水となっている。不覚にもウルルンときてしもうたが、しかし、そうはいかないのが世の常か。

視点を変えて忠臣蔵を展開していくのだが、その新鮮さ度合いは映画史においては、中近辺。この視点の変化を加えた作品群で、完成度が高いモノと言えば山中貞雄追悼映画である『その前夜』だろう。この作品と比べる事をするのは、野暮と言うものだろうけど、比べてしまう。比べてしまうと、『血槍無双』はアイデアだけの印象が強い。『その前夜』的に前進座思想みたいな、風格が、そして演技力の熟成がやや欲しかった。大御所頼りとまではいかないかもしれないが、大御所頼りと見られてしまう物件ではないだろうか。

また、他の本格派忠臣蔵と差別化しすぎてか、討ち入りの“イマイチ”にダシが利きすぎているように思える。まさに当たり屋のソバだけに、てか?

2002/12/18

(評価:★3)

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