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[POV: a Point of View]
リリアン・ギッシュ

今度はサイレント時代の大女優リリアン・ギッシュを特集。 プロフィールも付けます。 1895年10月14日米・オハイオ州スプリングフィールド生まれ。妹はサイレント時代にコメディー作品で活躍した女優のドロシー・ギッシュ。ニューヨークに一旗あげようと行った父の後を母親と妹の3人で追う。やがて4人で暮らしていたが父親が蒸発しデパートの売り子として働く母に育てられる、やがて部屋代の助けにと置いた同居人の舞台女優の薦めで母も舞台に立ち始め母に連れられ楽屋に来ていた彼女もドロシー共に子役として舞台デビューする。その後巡業劇団の旅を送り12年にドロシーと共に始めて観た映画に感動すると共に以前一緒のアパートに住んでいた当時の舞台女優のグラディス・スミスことあの「アメリカの恋人」呼ばれたサイレント時代の大女優のメアリー・ピックフォードが出演している事に気づき彼女の紹介でドロシーと共にD・W・グリフィス監督に見出されて彼の監督作品に出演、「国民の創生」(15)では当初は端役出演のはずだったが女優の演技ミスにより大佐の妻役を演じ映画初主演を飾ったが翌年の「イントレランス」でのゆりかごを揺らし続ける女性役等、脇役や端役出演がしばらく続くも徐々に人気を高めそれから3年後の19年の「散り行く花」で演じた少女役でスターとなる。当時チャップリンやキートン、ロイド等の喜劇俳優のスターとは違い悲劇的な作品に次々と主演し「涙の女王」と呼ばれ人気になり20年代はグリフィス監督作品によく主演した。又20年の「亭主改造」では妹のドロシーを主演に女性では初の監督を務めた。映画の殆どがトーキーに変わっていった30年代は舞台に活動を移し活躍、その成果で40年代からはトーキー作品でも実力を発揮し人気を維持した。46年の「白昼の決闘」でアカデミー賞の助演女優賞にノミネートされる他、70年には同名誉賞を受賞。現役女優としても最年長を誇った大女優で「八月の鯨」に主演したときは92歳だった。93年に心不全の為に死去。亡くなるまでに結婚暦は無かった。 リリアンほど母親役が似合う女優もいないだろう、彼女は清楚的でおしとやかな雰囲気があるので母親役を演じると輝いて見える。初期の悲劇的な女性のイメージがあるせいか暗めの役が多いがそれでも存在感がありどこか引かれる魅力がある、彼女の経歴から見ても理想的に年を重ね年代ごとに魅力ある演技を見せている。なので彼女の作品で駄作と呼べる物も少ない、だが逆に彼女の出演シーンが少ないと少し不満になることある。特に彼女が輝いていたのは後年で遺作の「八月の鯨」では凛とした美しさがありとても92歳とは思えない魅力がある。演技力という点では文句なしに高い。
A★5狩人の夜(1955/米)クーパー婦人役リリアン・ギッシュは子供たちへの愛情や誠実さ画面を通して伝わってくる素晴らしい演技で印象的。 [review]投票
A★4國民の創生(1915/米)現映画界に多大な影響を与えた映画技術を歴史的意義として評価するのであればこの映画はなかなかの秀作。 [review]投票(2)
A★4東への道(1920/米)正統派なメロドラマ。 [review]投票(2)
A★4八月の鯨(1987/米)リリアン・ギッシュが92歳とは思えないぐらい凛とした美しさがあって印象的。 [review]投票(1)
A★3イントレランス(1916/米)スケールの壮大さはインパクトがあるが、ストーリーは割と平凡な印象で、観終わってからの印象が非常に薄い。 [review]投票
A★3散り行く花(1919/米)父親に虐待される少女を演じるリリアン・ギッシュの可憐な美しさと心を閉ざした演技は見事という他ない。 [review]投票
A★3許されざる者(1960/米)ベン役バート・ランカスターは毎回、イメージの異なる役を前作のイメージに左右されずに無難にこなしてしまうあたりに感服するが、映画内容が基本的にお粗末なパターンが多いため、せっかくの演技力が今ひとついかされていないのが残念。 [review]投票
A★0嵐の孤児(1921/米)
A★0白昼の決闘(1946/米)
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このPOVを気に入った人達 (2 人)いくけん tredair