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[POV: a Point of View]
ワンシーンに懸ける情熱〜加藤泰”映画華”
ニュープリントでの回顧上映を祈願するPOV

伝説的映画監督山中貞雄を叔父に持つ加藤泰(本名:泰通)は、戦後大映京都撮影所に入社、伊藤大輔の助監督に。同監督の『王将』(坂妻版)では後に邦画美術監督の重鎮となる盟友西岡善信と二人汗だくになりながら”汽車の煙”を巻くし上げたとの逸話も伝わる。東宝争議の際、組合代表となったことで大映を追われ、新東宝、東映へと移籍。東映でヤクザものの時代劇を多数演出、特に『緋牡丹博徒』シリーズに於ける鮮烈な色彩美と反骨精神は当時の映画ファンを熱狂させた。’72年以降は松竹、東宝などに作品を残し’85年、68歳でこの世を去った。
A★5明治侠客伝 三代目襲名(1965/日)仰角で捉えた人物・背景の配置・配色が只事ではない。それでいて泣かせる話しなのだからこれを傑作といわずなんといいましょう。藤、藤山、津川、嵐寛、丹波とキャラ立ちも抜群!『総長賭博』を超える私的東映任侠ナンバーワン作品。 [review]投票(2)
A★5沓掛時次郎 遊侠一匹(1966/日)陰と陽を併せ持った錦之助の男振り、一瞬で客の心を掴む渥美清の喜劇性。シーン毎に懸ける情熱と、既存システムへの反逆精神に貫かれたこれこそ加藤泰最高傑作。”肩車のシーン”の空など魂抜かれます。投票(4)
A★4日本侠花伝(1973/日)心・技・泰。 [review]投票
A★4幕末残酷物語(1964/日)幕末『真空地帯』。キャストや舞台設定から「集団抗争劇」の一作かと思いきやいい意味で期待を裏切られた。加藤泰伝説、ここに始まれり。 [review]投票
A★4怪談 お岩の亡霊(1961/日)どうしよう、どうしよう、、、 [review]投票
A★4みな殺しの霊歌(1968/日)菅井きんや任田順好(沢淑子)に [review]投票
B★4車夫遊侠伝 喧嘩辰(1964/日)曾我廼家明蝶が登場するシーンは全て微笑ましい。 [review]投票(1)
B★4緋牡丹博徒 花札勝負(1969/日)主役はアラカン親分です。そして俺は不死身の富士松(待田京介)ファン。 [review]投票(2)
B★4真田風雲録(1963/日)SFにミュージカルに忍術対決と、リアリズムから遥か距離を置いた様に見せかけて、気持ちを描く上ではしっかりとリアリズムなのだから恐れ入る。「ただなんとなく、アイツより格好良く生き(逝き)たい。」当時、豊臣方に加担した浪人たちの大半は実際こういう気分だったはずだし、それは安保運動に参加したものも同じ。シネスケも同じ。集団に属するものの隠さざる本音だ。投票(1)
B★3瞼の母(1962/日)躁鬱マザコン侍風に消ゆ。錦之助と4大女優の演技合戦は見物だが・・・。長谷川伸の原作自体風化しまくってるし即席セットも目に余るほどチープで3点以上はつけられない。投票
B★3緋牡丹博徒 お竜参上(1970/日)商業主義に流れすぎ。投票(1)
C★3男の顔は履歴書(1966/日)意欲作。が面白くない。色々な人が出ていて驚かされるが特に菅原文太はこれが東映入りのきっかけになったのではないか。投票
C★2昭和おんな博徒(1972/日)主役の性格付けが曖昧とはどういうことだ。天知茂演ずる渡世人も機能していないし。松方、遠藤辰雄、汐路章が出す空気感が心地良い前半が良かっただけに残念でならない。華がない分、『修羅雪姫』より酷い。投票
C★2炎の城(1960/日)とかく問題にされるラストだが思いの他良かった。斎藤道三似の大河内伝次郎は何を言っているのかサッパリ解らん。投票
C★2江戸川乱歩の陰獣(1977/日)明らかに市川崑の金田一シリーズの尻馬に乗った企画。サスペンスの体裁を意識し過ぎたか堅苦しく、華々しいシーンもない。得意のローショットにも白々しいものが多かった。ロマンスの炎も不細工なあおい輝彦では燃え上がらない。投票(1)
D★0懲役十八年(1967/日)
D★0緋牡丹博徒 お命戴きます(1971/日)
D★0宮本武蔵(1973/日)
D★0阿片台地 地獄部隊突撃せよ(1966/日)
D★0炎のごとく(1981/日)
ABCは加藤美学爆発度、Dは未見の作品、Hは助監督を務めた作品 未登録:C『昭和おんな博徒
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