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[POV: a Point of View]
私は日活ロマンポルノのファンである

70年代から80年代。斜陽のどん底で輝き続けた不滅の作品群にふたたび光をあたえたまえ!  A・・70年代前期  B・・70年代後期  C・・80年代前期  D・・80年代後期   E・・2016〜17年(ロマンポルノ・リブートプロジェクト)
C★5天使のはらわた 赤い淫画(1981/日)赤外線にあぶり出された交わることの無い股間。名美と村木、求めたのは暖かさ。冷たい冬の雨に打たれながらも、ふたりの孤独は互いの熱を感じとる。発火寸前の微熱。無機質な西新宿に吸い込まれる微熱。都市の冷血、やっぱりひとり。投票
C★4絶頂姉妹 堕ちる(1982/日)廃車の山に潜み、半透明のガラスやプラスチック片をかざして天を仰ぎ、殺人被害者の似顔絵を鏡のように見つめる女は、どん底から逃れようともがく分けでもなく、といって「今」を良しとするでもなく、生来なのか境遇がそうさせたのか、ふわふわとこの世をさまよう。 [review]投票
C★4狂った果実(1981/日)永島暎子のひたむきさが良い。本間優二の朴訥さが良い。蜷川有紀の屈折も良い。今まで好きじゃなかった役者が、みんな良い・・と、言うことは根岸吉太郎が良いという事ですな。投票(1)
C★4キャバレー日記(1982/日)滑稽ですらあるアナクロな規律に支配された世界。そこで繰り広げられる歪んだラブストーリーを竹井みどり伊藤克信が好演。随所に神代辰巳演出の影響が見え隠れする。投票(1)
C★4暴行儀式(1980/日)ジャンヌ・ダルク然とした性少女紗貴めぐみに導かれる遅れてきた80年代の少年達の彷徨の先が、結局のところ閉じこもることでしかなかったことを、今の私達は知っている。時代の節目を鋭く捉えた荒井晴彦の脚本がみごとだ。投票
C★4ハードスキャンダル 性の漂流者(1980/日)都心の若者の狂騒と土くれだった荒涼たる生活空間を往復する荒井晴彦得意の世代間葛藤。刹那的享楽に酔いしれる両親とシラケ世代の女(亜湖)の狭間で、少年(野沢晶則)は「時代」を身にまとい化粧を施し中性化する。「時代」の仕返しにたじろぐ男女の哀れ。投票
C★4ダブルベッド(1983/日)自由人を気取りつつ男女という制度の内側を這い回る男どもを尻目に、女(大谷)はするりと呪縛をすり抜けた。そんな快感のリアルを追求する真摯な大谷直子の“声”が実にエッチ。ロマンポルノ史上最も猥褻な声を、映倫や検察は見逃して、いや聞き逃してしまった。投票(2)
C★4嗚呼!おんなたち 猥歌(1981/日)無頼を気取ったところで甘えることしかできな半端野郎が、犯しているつもりが気づいてみれば女に犯されているという滑稽な悲しみ。奉仕する側とされる側が逆転し、いつしか消費されていく男に父性の終焉と産む性である女のたくましさを感じる。投票(1)
C★4ラブレター(1981/日)恋愛という本能が行動を支配する関係の中で、愛人という立場を選択して生きる女を純化して見てみると確かに有子のような女になるのかもしれない。関根恵子が好演する凛々しくも危うい本能の女には、そう思わせるだけの説得力がある。 [review]投票(1)
C★4マル本 噂のストリッパー(1982/日)「蛍の光」を聴きながらSEXする女に愛はあったのだろうか。スポットライトのなかSEXを見せる女に愛があるはずもない。舞台で踊る女が憧れたディスコで踊る女もまたしかり。愛なきひと夏をさすらう青年(宮脇康之)の切ない純情は、振り出しにさえ戻れないだろう。 [review]投票(1)
C★4おんなの細道 濡れた海峡(1980/日)自信のなさが優しさに見えてしまう男の、情けなさを三上寛が好演。石橋、草薙含め男が好いと女が光るのがロマンポルノ。ストリッパー山口美也子の虚ろな目や小川恵の居直り、生活感漂う場末の根無し女桐谷夏子のアンニュイなエロスは特に絶品。投票(2)
C★3妻たちの性体験 夫の眼の前で、今・・・(1980/日)シナリオに仕込まれた男女の不条理劇などヨコに置き、小沼勝は着せ替え人形のように風祭ゆきの外観を撮り続ける。ついに服をはぎ取られた女は、精子と化した若い男の群れが発散するザーメン臭のなか、心情を突き抜け一気に本能へと至る。みごとな跳躍力。 [review]投票
C★3快楽学園 禁じられた遊び(1980/日)偽善溢れるガラス張り家庭に育ったどうしようもなく善い人太田あや子は、始めから終わりまで泣いている。善人が楽に生きるためには、苦しまなくてよい程度の悪人になること。あの夜這い教師のように。偽催眠術師に同情する善人とは実は悪人であるという皮肉。 [review]投票(1)
C★3ANO ANO 女子大生の基礎知識(1981/日)桃尻娘』の小原宏裕金子成人コンビが70年代女子高生ブームの余勢に乗って80年代女子大生ブームの到来を予見した先駆的作品!というのは大げさでロマンポルノにそこまでの先見性はないよね。太田あや子も可愛かったですよ。投票
C★3ピンクのカーテン(1982/日)制御不能の愛に突き動かされる妹(美保純)と、愛情と欲情の境が判然としない兄(阿部雅彦)。純粋培養、二人きりの孤児は大人の世俗界を危うい足取りで彷徨い、小鳥が帰巣するようにアパートの一室へと舞い戻る。内と外の狭間で揺れる不器用な愛と性。投票
C★3美加マドカ 指を濡らす女(1984/日)終始、泣きわめいているだけのまゆみ(美加マドカ)をまえに、マゾヒスティックに内藤剛志は孤軍奮闘するも、どこからも援護なく共鳴も共感も生まれない。おそらく美加の演技者としての未熟さゆえだろうが、ストリッパーとしての彼女はさすがに魅せる。投票
C★3女教師 汚れた放課後(1981/日)別に教師じゃなくていいじゃん、と思えるほど先生に見えないインテリ感ゼロの風祭ゆきではあるが、まあそれはさておき、女生徒(太田あや子)とその父(三谷昇)の負のスパイラルに巻き込まれ奈落へと落ちる凄みが足りず、海岸性交が限りなく寒そう。投票
C★3朝はダメよ!(1980/日)当時ブームの「翔んでる女ロマンポルノ」バージョンも、時代をリードするどころか追いつくことも出来ず興味本位の風俗ポルノの枠に留まった。投票
C★3ピンクカット 太く愛して深く愛して(1983/日)物語や、演出手法など一切こだわらず、寺島まゆみ井上麻衣というロマンポルノ界のアイドルをひたすら可愛く撮ることに徹している点において、請負仕事に対する森田芳光の進歩の跡が見える佳作。 最後には、伊藤克信の棒読みが心地よくなるから不思議。投票(1)
C★2白昼の女狩り(1984/日)男(なぎら健壱)の得体の知れなさと、藁をもすがる女(加来見由佳)ののっぴきなならなさがキモのはず。失笑を買うコメディまがいの男と、危機意識を微塵も感じない女が対峙してもドラマにならず、「ああ、それね」のラストはマシンガンの轟音が虚しく響くだけ。投票
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このPOVを気に入った人達 (16 人) 山本美容室 Yasu けにろん sawa:38 ぱーこ 寒山拾得 若尾好き ペペロンチーノ AONI picolax マッツァ 夢ギドラ worianne 町田 peacefullife