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[あらすじ] ニコライとアレクサンドラ(1971/英=米)

1904年8月[映画では日付表示なし]ロシアロマノフ王家のニコライ2世皇帝は、皇后アレクサンドラの出産を待ちわびていた。4人の子供がいたが、すべて女子。そして、今回生まれた子は男子だった。普通の夫婦と同じように喜び、優しい人になるようにと優しかった皇帝の名を付け、アレクセイとした。彼が生来血友病だと分かるのはもう少し後だ。その頃ロシアは同年2月より日本と戦争[日露戦争]をしていた。旅順で長引く苦戦を強いられて、財務大臣ウィッテ[のちに首相]は、再三皇帝に提言をしていた―「この戦争は不凍港の確保の為ですが、それよりも今国民生活がひっ迫し、暴動が起きかねない状態。戦争は即刻止めるべきです」(まだまだ続きます)
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しかし皇帝は「英国では議会が出来、王権は奪われた。がロマノフ家は違う。私の傍には神がおられる。大丈夫だ」と言い放った。

一方、世の中では社会民主労働党が、革命を標榜するレーニン率いる派が多数を占めた[ので多数派を意味するボルシェヴィキと呼ばれた。これは前年1903年3月のこと]。

ある日アレクサンドラは義母の誕生会でラスプーチンという今話題の祈祷僧と知合う。その話術もさることながら、心の中を見通す不思議な力は彼女の心をつかんだ。

1905年1月ペテルブルグの司祭ガボンは、民の困窮を訴える請願書を皇帝に渡そうと、冬宮前広場でデモを行う。その皇帝は駅で出征兵士の閲兵式を行っていたが、そこへ息子アレクセイが出血したとの知らせが入り、急遽駅を後にした。結局息子は小康状態になり落ち着いたが、アレクサンドラの頭を横切ったのは、あのラスプーチンだった。

一方、広場ではデモ隊と軍隊が対峙していたが、労働者運動の広がりも有ってその規模は時間と共に大きくなって行った。ガボンが待っていた皇帝は来ない。緊張が続いた。その時軍隊の1人が、緊張のあまり発砲してしまう。人民の心が皇帝から離れた。ロシア革命の第一歩と言われる、血の日曜日事件が起きたのだ。当然ニコライは何も知らなかった・・・。ロシア最後の皇帝ニコライ2世を中心に描く巨編、183分。

米アカデミー賞 美術・装置賞、衣装デザイン賞の2部門受賞。ノミネートは作品、主演女優(アレクサンドラ役ジャネット・サズマン)、撮影、作曲の4賞。ゴールデングローブ賞はノミネート、作曲、女優新人賞(アレクサンドラ役ジャネット・サズマン)と男優新人賞(ラスプーチン役トム・ベイカー)の3賞。他受賞、ノミネート多数。

(評価:★4)

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