[あらすじ] 憂国(1965/日)
武山中尉(三島由紀夫)の細君・麗子(鶴岡淑子)は、独り部屋で瞳を閉じ、夫の愛撫を噛みしめるように反芻する。帰宅した武山は、軍服姿のまま部屋に座し、己の所業に相応しい、自らの断罪のために最後の行為へと向かう。夫と妻は、荒野の如き一室に裸身を晒し、ただ互いの体を抱きすくめ、嘗め回し身悶える。そして武山は「皇軍萬歳」と認めた一筆の書を残し、自らの腹に突き立てるべき刃を抜き放つ…2・26事件の裏側で、愛と死の刹那を字幕にのみ感情を語らせて描く、三島のプライベート・フィルムの如き一篇。〔28分/モノクロ/スタンダード〕
(水那岐)
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