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Amandla!さんのあらすじ: 投票数順

★5秋菊の物語(1992/中国=香港)あたし秋菊(鞏俐)、赤唐辛子作りの農家の嫁で妊婦です。夫が男の大事な所を村長に蹴られて怪我したので文句言いに行ったら、村長のヤツ相手にしないしぃ。郡のお巡りさんの仲裁にも、村長は謝る代わりにお金バラ撒いて受け取れって言うの。受け取れませんよねそんなお金。県の公安に訴えても結果は同じ「金は払うけど謝んねぇ」一点張りの村長。生まれて初めて泊りがけの旅行して都市にも訴えた(お土産買っちゃった♪)けど、金額が増えただけ。納得できないわ。夫はもうやめろと止めたけど裁判しても負け。上訴しました。村長が嫌いなんじゃなくって、お金はいいからとにかく反省して謝ってほしいんです。そしたらあたし、大晦日に…あたし… [more][投票(8)]
★5オルランド(1992/英=仏=露=伊=オランダ)絢爛華麗な文化花咲く1600年の英国。女王の寵愛を受けた貴公子オルランドは「汝、決して老いてはならぬ。其の若さを失はなければ、おまへと其の子孫に此の屋敷を授けやう」とのエリザベス I 世の言葉で不老不死になる。以後400年、愛と詩作、政治、社交に、ロシア、東方の国と世界を駆け抜けるオルランド。ある日、戦場をくぐり抜けた夜から6日間昏睡。目が覚めると女になった自分に気づき「同じ人間、何も變はらぬ…性が變はりたる丈」と淡々と呟く。女ゆえの財産没収との報せに、かえって桎梏から解き放たれ、身重の体でさらに戦火をくぐりつつ現代へと疾駆する……。バージニア・ウルフ同名小説の映画化でサリー・ポッターは鮮烈に現代を問う。 [more][投票(7)]
★4愛と希望の街(1959/日)中三の正夫ん家(ち)ってば、すげー貧乏。母親のくに子(望月優子)が駅前の路上での靴磨きと内職をして、ようやく暮しを立てる母子家庭。当時の日本じゃ、ちっとも珍しくもない貧乏ぶりだったけど●ある日、つがいの鳩を正夫が駅前で売ったら、一羽は鳩小屋に戻ってくる。鳩が巣に帰る習性を利用し、鳩売りを何度も繰り返して生活費の足しにしてたわけ。鳩を買った電器メーカー重役の娘・高二の京子は、正夫の担任女教師から正夫の暮らしぶりを聞き「まぁ、なんてカワイソー。あたしにもできること、ないかしら」。で、父の会社に正夫を入れようと画策する。ちょっとー、おねーさん甘くない、それ?●問題発言で引っかき回すのが得意な大島渚の劇場用デビュー【問題】作。 [more][投票(7)]
★5カルラの歌(1996/英)バス運転手の俺(ロバート・カーライル)ってダメ男さ。自分でも分ってるよ、そんなこと。スケベ心はある、でも困ってる人は女でなくても助けるぞ。ニカラグアって名前しか知らなかったけど悪いか。ふさぎこむカルラを、勤務中バスを私物化して湖に連れてったのはスコットランドの誇りを見せて気分を変えたかったんだ。カルラを国に帰らせた理由は自分でも分かんないけどサッチャーがテロの国だって言ってたし、行くしかないと思って…。でも、見ちゃったよ。どっちがテロだって!? インテリ左翼の宣伝で聞いたことはあったけどヒドすぎじゃん。サッチャーの嘘つきが荷担してるってことぐらい、無知な俺でもわかったぞ。それにしてもイギリスがカルラの国にまで害を及ぼしてたなんて――サッチャーの犠牲者は俺たちだけじゃなかったんだ…… [more][投票(7)]
★5父の祈りを(1993/米)[ネタバレ?(Y1:N1)] 俺は自分の状況がどうしても理解できなかった。イギリスでの俺の悪事は空き巣だけじゃないか。なのに逮捕されて拷問を受け、ギルフォードのパブで起きた爆破テロ事件の犯人だという。IRA? IRAから追い出されちまったというのによ。親父や叔母まで逮捕。あげく裁判の判決は何もしていないのに終身刑。そして親父は、冤罪を雪(そそ)げという遺言を残して獄死しちまった。そんな時、俺の前に現われたピアス弁護士(【エマ・トンプソン】)は話をよく聞いてくれる、どうも本気らしい……。世界的な関心を集めた冤罪〈ギルフォード四人組〉のひとりジェリー・コンロンの手記を映画化した実話。U2の【ボノ】が主題歌など4曲でこの作品に参加した。 [more][投票(6)]
★5ニッポン国 古屋敷村(1982/日)成田空港建設に反対する農民の記録映画『日本解放戦線・三里塚』(1970)、『三里塚辺田部落』(73)など三里塚闘争ドキュメンタリーを撮り続けてきた小川伸介(「紳介」が正しい)と小川プロダクションが、100年前の茅葺き屋根の民家や、明治中期の本格的二階建て蚕室、土蔵などが立ち並ぶ山形の山村、上山市の牧野に移り住んで農業を実践し、8年の歳月を経て発表した作品。舞台は牧野よりさらに蔵王山中に入った戸数わずか8戸の古屋敷村。冷害による稲の凶作の原因をさぐる科学映画の前半から、古屋敷村の冷害の歴史、さらには老人たちの個人史、そして戦争体験や、近代化がもたらした過疎の歴史を通し「ニッポン国」の歴史を農民の視点から描くドキュメンタリー。ベルリン国際映画祭国際映画批評家賞を受賞。撮影は『EUREKA』(2000)、『萌の朱雀』(97)、『逆噴射家族』(84)の田村正毅。 [more][投票(5)]
★5アビス(1989/米)深海油田探査基地ディープコアの現場監督バド「俺は、ディープコアを設計した妻リンジーと会うたび喧嘩になる。仲間の和を乱す困った女だ。そのリンジーが沈没原潜の救助命令で海軍特殊部隊 SEALs を4人も連れて来やがった。参ったな。ここは海上に出るために3週間かけて減圧しなけりゃ死んじまう深海の密室。海上は大嵐で今にも音信不通になりそうだ。ヤバい」●SEALs隊長コフィー「とっとと原潜を片付けないとソ連に軍事機密を盗られちまう」●リンジーは"それ"を見て思った「あれは人間の手で作られたものではないわ」●深海の極限状況で、互いに心の深淵(アビス)を見つめあって、「深い悲しみ」(アビス)のなか「未知との遭遇」をした彼らは……。 [more][投票(4)]
★5アントニア(1995/英=ベルギー=オランダ)「最期の時が来たわ」年老いたアントニア(ビレケ・ファン・アメローイ)は死の訪れを知り、母親を看取って50年の回想を脳裏に浮かべる――戦後間もなく都会から娘のダニエルを連れて帰郷。村人は「放蕩娘のお帰りか」(ルカ15:13)と冷やかすもどこ吹く風。大地を耕し、撒き、穫り入れ、どんな人間もありのまま受け容れ、自由奔放に生きる彼女の回りには「血縁を越えた家族の絆」が広がっていく。同性愛者、障害者、子どもが同じ食卓につき、同じものを食べ、ともに生きる。悲しみや苦しみを「いのちの喜び」に変えてしまうアントニアの魔法のような愛情が、人々を包み込み、変えていく。そしていのちの環は続き……。ファンタジックで新鮮な「女たちの誕生と生と死」の物語が女性から熱い支持を得て、95年オランダ、ハンプトン、シカゴ、ジェノバ、トロント各国際映画賞、96年アカデミー賞最優秀外国語映画賞。[投票(4)]
★4バンディッツ(1997/独=仏)ドイツと聞いて「暗そうだし理屈っぽそう」と思うあなた、これを観て認識を改めませんか●監獄で4人の女たちがロックバンドを結成。その名もバンディッツ(悪党)。警察のパーティー出演のため会場へ向かう護送車を強奪して脱獄。レコード会社にデモテープを送ったらCDで売り出されて大ヒット。逃走中ライブをやってのけ、捕まりそうになって誘拐をカマし、苦り切る警察をぶっちぎり。この破天荒なストーリーが若者の圧倒的共感を呼んで、なんと100万人も大動員した痛快作。サントラも4週連続1位! 屋上のライブはもちろんザ・ビートルズレット・イット・ビー』へのオマージュ。あまりの大ヒットにハリウッドから駆けつけたワーナーがリメイク権を買い取った。 [more][投票(2)]
★5エキゾチカ(1994/カナダ)税金検査官のフランシス(ドン・マッケラー)は南国風エキゾチックな内装に凝ったナイトクラブ「エキゾチカ」の常連客。お目当ては店で人気者のスクールガール・ストリッパーのクリスティーナ(ミア・カーシュナー)。毎日のように通ってはクリスティーナを指名し続けている彼に、店のDJとオーナーが絡んできて、ある日フランシスが店の禁を破ると……。といういたってシンプルなストーリー。ところが観ているとシンプルには思えない。過去・現在が交錯して描かれ、うっかりしていると何が何だかわからないというパズルのような作品。過去がだんだん暴かれていき最後に「謎」が解ける。作品がストリップしてます(笑)。さぁ、このパズルあなた解けます? [more][投票(2)]
★4北京好日(1993/中国=香港)京劇の劇場に住込みの守衛を続けてきた韓(ホワン・ツォンルオ)さんは独り暮らし。人手不足の劇場で上演の手伝いに明け暮れてきたが、もう定年。退職後あり余る時間を潰すのはつらい。ある日公園でゲートボールならぬアマチュア京劇の老人グループを発見。京劇ならまかせろと、この爺ぃ、みんなの前で腕前を披露し一目置かれる存在に。これに舞い上がってしまって稽古場や指導員の手配に奔走、正式に京劇団を設立してすっかり団長気取り。頑固で強情な爺ぃは口うるさく「指導」に励む。お祭りの日、ハレの舞台を踏んだ劇団。爺ぃはここで「指導」に大失敗して落選。劇団員との感情的亀裂は深まる……。さぁ頑固爺ぃの韓さん、どうする? [more][投票(2)]
★5紅夢(1991/中国=香港)20世紀初頭の中国のある地方の話。頌蓮=スンリェン(鞏俐=コン・リー)は19歳の夏、大学を中退し素封家の第四夫人(四太太=スータイタイ)として嫁ぐ。婚家の屋敷の諸処には巨大な赤い提灯が飾られている。提灯が点された部屋の夫人は、召使いに足裏を小さなバチで叩かれ、その夜大旦那と共に過ごすのがしきたりだった。バチによる心地よい甘美感が足から全身に広がる。だがやがて召使女や夫人たちとの陰湿な欲望・嫉妬・憎悪の渦中にいる自分を見出して憔悴し……。赤い提灯と鈴の音のようなバチの音が支配と確執の象徴的な役割を果たすスタイリッシュな愛憎劇。台湾の出資、香港の製作、東京での現像など諸外国が製作に協力した。ヴェネチア映画祭銀獅子賞を受賞するが『秋菊の物語』(92)の公開まで中国では上映禁止となっていた。原題は『大紅燈籠高高掛』。[投票(2)]
★5天安門(1995/米)1989年5月16日ゴルバチョフ大統領が訪中。この歴史的な中ソ会談の報道でバーナード・ショーは「サミットの取材で革命に遭遇しました!」とコメントした。6月4日未明、「民主主義」「自由」を合い言葉に抗議運動に立ち上がった学生、労働者、人民を人民解放軍が虐殺するに至るいわゆる天安門事件(六四事件)である。中国で生まれ育ち、中国語をも母国語とするカーマ・ヒントン(と、その夫)が6年におよぶ調査と250時間を越す長さの資料映像を収集・分析して構成。事件の構造をそれ以前の歴史にまで遡って解明するとともに過去100年の中国人の生活を形成した政治的習慣・態度にも言及。運動の過程に見られた緊張関係、ユーモア、愚かさ、ヒロイズムや多くの悲劇を克明に記録したドキュメンタリー。当時、天安門広場総司令官だった紫玲(チャイ・リン)はこの映画のインタビューを拒否した。[投票(2)]
★4七小福(1988/香港)1960年代初頭から成龍(ジャッキー・チェン)、洪金寶(サモ・ハン・キンポー)、元彪(ユン・ピョウ)らが、子ども時代に京劇の基礎を学んだ中国戯劇学院を舞台に、少年時代の虐待に近い修行(シゴき)の様子から青春時代までを、当時の香港の雰囲気とともに、かなりのフィクションを加えて(詩的に、ともいうのかな?)描いた作品。先生の目を盗んでの子どもたちのいたずらや、青年期の淡い恋などのエピソードが生き生きと、また京劇の衰退で学院が収入を失い、映画の興隆でスタントマン、エキストラで生計を立てていかざるをえなかった姿が描かれている。学院を一人で取り仕切る于占元(ユー・ジムユェン)先生役を洪金寶(サモ・ハン・キンポー)が演じた。羅啓鋭(アレックス・ロー)監督による香港映画史へのオマージュ。 [more][投票(1)]
★5喝采の扉[虎度門](1996/香港)虎度門とは、広東オペラ(粤劇=香港の京劇)で現実と舞台との境界線を指す。役者は一旦その境界線を越えると現実を離れて舞台の人となる。粤劇のベテラン花形スター、サム(ジョセフィン・シャオ女人、四十。』)は、香港返還を前に、引退とオーストラリアへの移住を考えていたが、内心は葛藤の日々を過ごしている。回りでは、娘の同性愛の発覚や、夫の事業の失敗など、落ち着く間もない。そんなある日、シンガポールから新進女優としてキャリアのあるユクション(アニタ・ユン)がリャンのところにやってきて修行することになった。ユクションには国元に恋人チュン(ダニエル・チャン)がいたが、チュンはサムが20年前に生んだ子どもだと知り……。香港では記録的大ヒットを呼んだ。音楽は『青い凧』の大友良英[投票]
★5鉛の時代(1981/独)互いに反発し合い、異なる生き方を選んだ対照的な姉妹の愛と絆を描く。姉ユリアンネ(ユタ・ランペ)は気性の激しい、親や学校に常に反抗的な娘だったが雑誌の記者に。しとやかで従順な典型的なパパっ子だった妹マリアンネ(バルバラ・ズコバ)は武装闘争に身を投じ、市民生活を捨て地下に潜行するテロリスト。妹が獄死。その死に疑問を感じた姉は、妹の生き方に批判的だったにもかかわらず事実の究明に東奔西走。一方、事情を知らぬマリアンネの遺児ヤンがテロリストの子どもと嗅ぎつけられ、焼き殺されかける。ヤンは問う「全部知りたいんだよ!始めてよ!さあ!」…。西独赤軍のグードルーン・エンスリンの姉クリスチアーネと出会ったマルガレーテ・フォン・トロッタが戦中戦後のドイツ史を背景に姉妹の生い立ちや経験を、姉の視点から忠実に映画化。[投票]
★5セルロイド・クローゼット(1995/米=英=仏=独)ハリウッド映画に隠されたレズビアン・ゲイのメッセージ。映画のシーン(予告編や削除のシーン含む)と当時の俳優、製作者、脚本家の証言を構成したドキュメンタリー。登場する映画は『モロッコ』(30)『レベッカ』(40)『十字砲火』(47)『ベン・ハー』(59)『去年の夏 突然に』(59)『スパルタカス』(60)『甘い抱擁』(68)『キャバレー』(72)『ミッドナイト・エクスプレス』(78)『トーチソングトリロジー』(88)『テルマ&ルイーズ』 (91)『氷の微笑』(92)『フィラデルフィア』(93)など120作品。資金集めの段階から製作に参加したナレーションのリリー・トムリンとエンディング・テーマのk.d.ラングが、ともにカムアウトしていたことも話題。95年の各国映画祭で注目を集め、96年厳冬下のベルリン映画祭で蒸せかえる熱気のなか、大喝采を浴びた。 [more][投票]
★5月の瞳(1995/カナダ)厳格で保守的な神学大学の講師カミーユ(パスカル・ビュシエール)は同僚マーチン(ヘンリー・チャーニー)と婚約中の敬虔なクリスチャン。ある日コインランドリーで愛する犬を喪った悲しみに暮れていたカミーユは美しいダンサー、ペトラ(レイチェル・クロフォード)と出会う。カミーユの洗濯物をわざと間違えて持ち去るペトラ。残されたペトラのセンシュアルなダンス衣装を着てみたりしたカミーユは、全く違う価値観を持ち、何ものにも縛られず、自由に活き活きと生きる"幻想サーカス"座員ペトラに次第に魅かれていく。新鮮な世界を垣間見ているうちにカミーユは少しずつ自分が変わっていくのを感じ、やがて……。 [more][投票]
★5ニキ・ド・サンファル 美しい獣〈ひと〉(1994/独)「モンスターは誰?あなた?あたし?」 女として生きることを問い直し、魔女・娼婦などへの抑圧や女は結婚して子どもを産むものという価値観を問い直した「ナナ・シリーズ」で評価を得て以来、美術、建築などの分野で活躍する造形アーティスト、ニキ・ド・サンファル(1930-2002)が成長し、変化を遂げていく過程を描いた半生ドキュメンタリー。 [more][投票]
★5ベント 堕ちた饗宴(1997/英)ナチ時代のベルリン。オープニングは「キャバレー」風の饗宴シーンで女装のミック・ジャガーが "Streets of Berlin"(マーティン・シャーマン作詞、フィリップ・グラス作曲)を切々と歌う(エンド・ロールでフルヴァージョン)。この時代、ゲイはピンクの三角章(ピンク・トライアングル)を着けさせられ強制収容所で最下等の扱いを受けていた。収容所に入れられたマックス(ロテール・ブリュトー)とホルスト(クライブ・オーウェン)は魅かれ合うが、無為で過酷な労働の合間に目を合わせることもできず言葉だけで愛を交わし……。 マーティン・シャーマンの同名の伝説的戯曲(1979、ロンドン初演)を本人の脚本で映画化。舞台演出家ショーン・マサイアスの映画監督デビュー作。97年カンヌ映画祭でヤング・シネマ賞。舞台での『ベント』は日本で81年に初演。86年にはパルコ劇場で役所広司がマックスを演じた。 [more][投票]