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[あらすじ] ベニスに死す(1971/伊)

1911年の夏。ドイツの高名な作曲家アッシェンバッハ(ダーク・ボガード)は静養のためベニスを訪れる。滞在先のホテルにはポーランドの貴婦人(シルバーナ・マンガーノ)の一行が宿泊していた。アッシェンバッハは、貴婦人の子息タジオ(ビョルン・アンドレセン)のこの世のものとは思えない美しさに心を奪われる。苦悩しながらも、タジオ少年の美に魅せられてその姿を追い求めるアッシェンバッハ。だがベニスの街には疫病が忍び寄ってきていた。グスタフ・マーラーをモデルにしたとされるトーマス・マンの中編小説を映画化 2時間11分 1971年カンヌ映画祭25周年記念特別賞
ルッコラ

あまりにも有名になってしまったバックに流れる音楽は マーラーの交響曲第三番第四楽章(回想シーンで使われます)と交響曲第五番第四楽章(”アダージェット”)。フランコ・マンニーノ指揮サンタ・チェッチリア国立音楽院管弦楽団の演奏です。なおフランコ・マンニーノの夫人はビスコンティの妹ウベルタだそうです。

前作『地獄に堕ちた勇者ども』とこの『ベニスに死す』。この後の『ルードウィヒ神々の黄昏』で「ドイツ三部作」と呼ばれます。ビスコンティは「ルードウィヒ」撮影中に病気で入院しました。その経験からもサナトリウムを舞台にしたトーマス・マンの「魔の山」を映画化して「ドイツ四部作」としたかったのですが、実現には至りませんでした。

この『ベニスに死す』をトーマス・マンの遺族も高く評価しており、「魔の山」の映画化にも前向きだったそうです。しかし「ルードウィヒ」終了後、ビスコンティはプルーストの「失われた時を求めて」の映画化にかかっていました。脚本も初稿があがりロケ・ハンも行われたのですが、こちらは映画化権所有者と意見が合わずに流れてしまいました。その後、『家族の肖像』のあらすじでYasuさんが触れていらっしゃるように、健康がすぐれず「魔の山」も断念せざるを得なくなったそうです。

>あまり関係ありませんが、ついでですので「失われた時をもとめて」 について

脚本初稿が出版されています。ご興味のある方はお読みになってはいかがでしょう。

「ビスコンティ=プルースト 失われた時をもとめて」 筑摩書房 マルセル・プルースト原作 ルキノ・ビスコンティ、スーゾ・チェッキ・ダミーコ脚色 1971 フランス

裏表紙にピエロ・トージの衣装案の絵コンテがありました。

モレルはヘルムート・バーガーだそうです。マルセルはアラン・ドロン。アルベルチーヌはローレン・リオというモデルの人か、シャーロット・ランプリング。シャルリュスはビスコンティが最後まで執着したマーロン・ブランドーです。(そのせいで企画がおじゃんになったという噂です)あとナポリ女王にグレタ・ガルボ(まず出てくれない?)がキャスティングされる予定だったそうです。

(評価:★5)

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