コメンテータ
ランキング
HELP

マッツァさんのお気に入りあらすじ(1/2)

ニッポン国 古屋敷村(1982/日)★5 成田空港建設に反対する農民の記録映画『日本解放戦線・三里塚』(1970)、『三里塚辺田部落』(73)など三里塚闘争ドキュメンタリーを撮り続けてきた小川伸介(「紳介」が正しい)と小川プロダクションが、100年前の茅葺き屋根の民家や、明治中期の本格的二階建て蚕室、土蔵などが立ち並ぶ山形の山村、上山市の牧野に移り住んで農業を実践し、8年の歳月を経て発表した作品。舞台は牧野よりさらに蔵王山中に入った戸数わずか8戸の古屋敷村。冷害による稲の凶作の原因をさぐる科学映画の前半から、古屋敷村の冷害の歴史、さらには老人たちの個人史、そして戦争体験や、近代化がもたらした過疎の歴史を通し「ニッポン国」の歴史を農民の視点から描くドキュメンタリー。ベルリン国際映画祭国際映画批評家賞を受賞。撮影は『EUREKA』(2000)、『萌の朱雀』(97)、『逆噴射家族』(84)の田村正毅。 [more] (Amandla!)[投票(5)]
パープル・レイン(1984/米)★5 キッド(殿下)は人気バンド・レヴォリューションのリーダー。「Let's go crazy」で意気揚揚と引き上げる殿下が目にしたのは世にも色っぽい女(アポロニア)。ザ・タイム渾身の「Jungle Love」もそっちのけで、ニヤリと含み笑いをする殿下。おぉ、演技している!しかし、家に帰ると殿下の父と母が言い争っている。どうやら家庭不和らしい。嫌気がさす殿下。更に店のオーナーから「このままならクビ」宣告をされてブルーな殿下。この荒んだ気持ちを癒してくれるのは彼女だけだ。頼むよベイビー。と言い寄る殿下。ここで流れる「Take me with u」がバツグン。紫のハーレーが疾走する。 [more] (ピロちゃんきゅ〜)[投票(5)]
仁義なき戦い 広島死闘編(1973/日)★4 昭和27年、旋盤工山中正治(北大路欣也)は傷害事件で刑務所入りし、先の土居組組長射殺事件で収監中の広能昌三(菅原文太)と面識を持った。出所後、愚連隊の大友勝利(千葉真一)からリンチを受けていたところを村岡組組長の姪、靖子(梶芽衣子)に助けられ、その縁で村岡組に世話になる。やがて対立が激化する村岡組と大友組の渦中にあって、一人前のヒットマンになった山中はターゲットを追い、呉で一家を構えた広能の前に現れる。山中に好意を持つ広能、靖子との関係を快く思わない村岡、衝撃のラストへの惨劇の幕が開いた。本作はシリーズ2作目、主役の文太が唯一脇へ退いており、純な青年の成長と恋を軸に据えた番外編的な異色作となっている。なお有名な「犬の肉事件」と伝説の「キレた千葉ちゃん」が見れるのが本作。 (sawa:38)[投票(3)]
日本の夜と霧(1960/日)★2 60年安保闘争が激化する中、学生運動出身の男(渡辺文雅)と女子学生活動家の結婚式が行われようとしていた。そこに警察から追われる青年活動家(津川雅彦)が現れた。式の参加者たちは現役の活動家とかつての学生運動の指導層であり、青年は彼等に「総括」を求め、式は人民裁判の様相を呈していく。時間軸は10年前と現在を行き来し、彼等の忌まわしい過去を次々と暴いていく。全編、驚異的な長廻しの撮影で台詞の失敗も構わずに編集されという挑戦的(?)な作品。社会党浅沼委員長の刺殺事件の影響もあり、公開わずか4日で上映打ち切りになり、これをきっかけにヌーベルヴァーグの旗手大島渚は松竹を退社する事になった。 (sawa:38)[投票(4)]
少年(1969/日)★4 「僕ねぇ、車に突き当たるの恐くなんかないよ」・・・少年の「仕事」は当たり屋だ。いつも生傷が絶えず、全国各地を転々とする為に学校にも通っていない。父(渡辺文雄)は戦傷を言い訳に仕事をせず、継母(小山明子)と少年(阿部哲夫)が車に轢かれては示談金を騙し取って生活している。今日も少年の背中を継母が押す、車にめがけて・・。継母の語る「学校に行かせたい」という言葉に希望を見出す少年は、幼い弟にウルトラマンの話をいつも聞かせてやっている。「正義の味方がやってきて、悪い奴等をやっつけてくれるんだ」もう今では継母に背中を押されなくても自分から飛びこむ事が出来るようになった。 (sawa:38)[投票(5)]
日本春歌考(1967/日)★3 大学受験のため前橋から上京してきたエロ高校生四人組(荒木、串田ら)は試験そっちのけで受験番号469番(田島)への空想を膨らます。そんな彼らに理解を示す教師・大竹(伊丹)は「ひとつ出たホイのヨサホイのホイ」で始る春歌を歌い、春歌にこそ抑圧された民衆の本当の声であると説く。大竹に連れられた四人は、三人の女生徒(宮本信子、吉田日出子ら)とある旅館に宿泊するがここで思わぬ不幸が起こる・・・。 添川知道の主張への共感から生まれた大島渚監督作品。即興的な台詞が飛び交う実験映画でもある。<創造社/103分/カラー/ワイド> [more] (町田)[投票(1)]
積木の箱(1968/日)★3 北海道全土を牛耳る実業家の一家。ある、爽やかな日曜日、朝食後に一番上の姉と実の父が激しくまぐわっているのを偶然目撃した一人息子の一郎(中三)は、衝撃を受ける。「何故父が独身の姉と?」コレは何なのだ?近親相姦なのか?何故母は見てみないふりをしているのだろう?一郎の脳裏には悶々と全裸で絡み合う父親と姉の姿が何度もよぎる。スッカリ自宅で食事を摂るのに嫌気がさした一郎は、学校前の牛乳屋でパンと牛乳を買い、朝食にする習慣が付いてしまう。その牛乳店の女主人が、女手一つで五歳の息子を育てている久江(文子タン)であった。久江の優しい人柄にひかれながらも、ついつい彼女の下着を盗んだりする悪い子な一郎クンであった・・・・ [more] (ボイス母)[投票(2)]
奇跡の丘(1964/伊)★4 「マタイ福音書」を一字一句変えず忠実に映画化。 イエス・キリストの生涯を描いている。以下、 字幕で出るエピソードは、 〔処女懐胎〕〔イエスの誕生〕〔イエスの受洗〕〔荒野の断食〕 〔悪魔の誘惑〕〔最後の晩餐〕〔ゲッセマネの祈り〕 〔ゴルゴダの丘〕〔復活〕。 [more] (マグダラの阿闍世王)[投票(4)]
アンダルシアの犬(1928/仏)★5 くわえ煙草のひとりの男(ルイス・ブニュエル)が剃刀を研ぐ場面からはじまる、悪夢のようなイメージ連鎖の数々。シュールで不可思議な世界を堪能する魅惑の17分、モノクロ。ブニュエルとダリが一緒にクリスマスを過ごしていた時に、ダリが「昨夜、掌をうようよしている蟻の夢を見たんだ。」と語り、ブニュエルが「何だって? 私は誰かの眼球を切った夢を見たんだ。」と応えたことから企画が始まったとのこと。何の討論もなく仲良く6日間で書きあげたというシナリオは「頭に浮かぶ第一番目のイメージを拾いあげ、反対に、文明や教育から連想されるものすべてを機械的に排除しつつ完成されたもの。」であるらしい。 (tredair)[投票(9)]
鴛鴦歌合戦(1939/日)★5 モテモテ浪人・浅井礼三郎(片岡千恵蔵)は長屋の隣に住むお春(市川春代)といい仲。一方、お春の父親で大の骨董マニアの志村狂斎(志村喬)は見る目もないくせにガラクタばかり買い漁るため、父娘は三度の飯もろくに食べられない有様である。今日も今日とて骨董屋で品定めする狂斎だが、そこへ同じく骨董好きの呑気な殿様・峰沢丹波守(ディック・ミネ)がやってきた…。[69分/モノクロ/スタンダード] [more] (Yasu)[投票(5)]
失楽園(1997/日)★1 かつて出版社でバリバリ仕事をしていた祥一郎(役所)50歳。窓際族待遇で閑職にまわされ、ふっと人生の意義を考え始める。そして、カルチャーセンターで書道を教えていた38歳の主婦・凛子(黒木)との出会いが彼らの人生を大きく堕落させるのだった。あとはやってやってやりまくる。どんな時でもやってやってやりまくる。これが幸せっていうものなのかー!とやってやってやりまくるのだ!最後は…言っちゃっていいのか?あらすじで。まあこの映画でネタバレもなんもないやな。なーんて確信犯で書いたら、ネタバレ投票もらっちゃったの。でへ。最後は…●●で●も●も●になって●●●●、●●●●だ!これでどーだ♪ (ピロちゃんきゅ〜)[投票(7)]
悦楽共犯者(1996/英=スイス=チェコ)★4 主人公の男性(人形使い)・その隣人の中年女性(SM癖)・ニュースキャスターの女性(バケツの鯉フェチ)・その夫の刑事(毛皮の切れ端や釘を打った棒切れフェチ)・書店主の男性(TVでニュースキャスターを観ながらハイテク自慰マシーンを使用)・郵便配達の女性(パンを小さくちぎって丸め、鼻から吸い込む性癖)。一見どこにでもいそうな彼ら6人の男女の性的な欲望、それをどう充足させているか、そしてこの欲望のために、この6人がお互いに相手の欲望に組み入れられていく様子を、全編セリフなしで描く。 [more] (Yasu)[投票(2)]
フード(1992/英=チェコスロバキア)★5 今日はオイラ、レストランでランチさ。なんか気取ってるオッサンと相席になっちゃったけど、まあいいや。あっウエイターさーん!注文・・・あああ、また行っちゃったよ・・・腹減ったなあ。あ、イケね。花瓶を袖にひっかけちゃった。こうやって元通りにして・・・と。ん?向かいのオッサン、オイラの花瓶の直し方、気に入らなかったのかな?花を掴んで・・・掴んで・・・あーっ!ずるい!!そ、それならオイラだって!!・・・『フード』3部作より「昼食」をご紹介しました。「朝食」「夕食」もあわせて、残さずきれいに召し上がれ。 (はしぼそがらす)[投票(4)]
ひかりごけ(1992/日)★3 「一番先に死にたくない。おめえたちに喰われたくないから・・」昭和19年、軍の徴用船「第五清神丸」が極寒の知床で遭難し、4人の男が命からがら近くの洞窟に避難してきた。だが、救助の見込みはなく、食糧がない状況では餓死するのを待つだけだった。やがて男たちは衰弱していき・・・そして遭難から2ヶ月も経ったある日、ひとりの男が奇跡的な生還を果たし、「奇跡の神兵」と称えられた。だが、彼はいったい何を食べて生き延びてきたのか?★実際に起こった事件を元に武田泰淳が発表した『ひかりごけ』を映画化している。moreは実際の事件概要。 [more] (sawa:38)[投票(10)]
イレイザーヘッド(1977/米)★3 ヘンリー(ジャック・ナンス、当時はジョン・ナンス)はボサボサ頭で神経質な男。煤煙たちこめる工業都市の小さな部屋(26号室)に住んでいる。ヘンリーは親の薦めで、ある娘と無理やり結婚させられるが、まもなく自然の法則で赤ん坊が生まれてしまう。それにともないヘンリーの不安や悩みが増幅され、悪夢はどんどん膨らんでゆく……。美大を卒業してまもないデビッド・リンチの劇場公開デビュー作。資金不足のため、監督みずから撮影の合間にウォールストリート・ジャーナルを配達していた。撮影開始は 1971 年。白黒/約 89 分。 (カフカのすあま)[投票(6)]
鬼が来た!(2000/中国)★5 1945年の冬、日本軍の支配下にある中国・華北地方のとある村。村人のマー・ターサン(馬大三、チアン・ウェン)の家に、突然見知らぬ男が押しかけてきた。“私”としか名乗らないその男は、「しばらく預かれ」と言って2つの麻袋を置いていく。中に入っていたのは、花屋小三郎(香川照之)という日本軍の軍曹と、通訳・トン(ユエン・ティン)だった。「殺せ!」と叫ぶ花屋、「殺さないでくれ!」と哀願するトン、そしてこの二人をどう扱ったものか図りかねる村人たち。しかし、またやって来るはずの“私”が現れないまま時が過ぎるうち、花屋と村人たちの関係は次第に変化を見せていく…。[140分/パートカラー/アメリカンヴィスタ] [more] (Yasu)[投票(21)]
欲望のあいまいな対象(1977/仏=スペイン)★4 「コンチータという名の女」に夢中になり、さんざんふりまわされる老紳士、ワチウ。金品をプレゼントしたり家族に援助したり家を買い与えたりととにかく尽くし、国境をも越えて彼女を追いかける。けれども、マチウの懸命の努力にも関わらず、「コンチータという名の女」は彼をさんざん挑発しつつも最終的には彼を徹底的に拒絶し続ける…。ブニュエル曰わく「欲望のあいまいな対象とは女性でも性でも精神でもなく、彼の欲求不満である。それが彼の欲望をより刺激するのだ。」この映画は(ブニュエルによると徹底的に計算しつくしたらしい)配役の妙味に最大のおもしろさがあるので、よーく注意して見てください。104分。 (tredair)[投票(6)]
長距離ランナーの孤独(1962/英)★4 コリンは労働者階級のプータロー青年。コレといった未来の展望も夢もなく、盗みと遊びにうつつを抜かす日々。 なのに家に帰れば癌で死にかけの父ちゃんはいるし、母ちゃんは貧乏生活がイヤでイヤでたまらず、浮気を繰り返す日々。 ある日、幼なじみのダチとクルマを盗んでドライブ中、見つけた可愛い女の子。そのぬくもりを求め、安らぎを得た僅かばかりの日々。 しかし、パン屋に盗みに入ったのが運の尽きで少年院送りになってしまう。 ソコで出会ったのが「クロスカントリー競技」 院長に勧められるまま走り始めたが、みるみる才能を現すコリン。上流階級のパブリックスクール相手の「階級闘争」とも言える合同競技会に出場する事になり・・・? (ボイス母)[投票(6)]
ブルジョワジーの秘かな愉しみ(1972/仏)★4 セネシャル夫妻の夕食に招かれたミランダ共和国大使、セビノ夫妻、フロレンセの4人。けれども日程の間違いからセネシャル家では何の支度もされていなく、一同はレストランへ。けれどここでも…。別の日も、あくる日も、そのまた次の日も、どうにも気持ちよく食事をとれないブルジョアたち。そしてそこに、麻薬取引や現実と夢のあいまいな境界線までもが交差してきて…。あの手この手の「食べられない理由」の中には、ブニュエル自らもしくは友人が実際に体験した例もあるという。脈絡もなく夢の話をしたくなる(copyright:太陽と戦慄様)102分。 (tredair)[投票(2)]
愛と希望の街(1959/日)★4 中三の正夫ん家(ち)ってば、すげー貧乏。母親のくに子(望月優子)が駅前の路上での靴磨きと内職をして、ようやく暮しを立てる母子家庭。当時の日本じゃ、ちっとも珍しくもない貧乏ぶりだったけど●ある日、つがいの鳩を正夫が駅前で売ったら、一羽は鳩小屋に戻ってくる。鳩が巣に帰る習性を利用し、鳩売りを何度も繰り返して生活費の足しにしてたわけ。鳩を買った電器メーカー重役の娘・高二の京子は、正夫の担任女教師から正夫の暮らしぶりを聞き「まぁ、なんてカワイソー。あたしにもできること、ないかしら」。で、父の会社に正夫を入れようと画策する。ちょっとー、おねーさん甘くない、それ?●問題発言で引っかき回すのが得意な大島渚の劇場用デビュー【問題】作。 [more] (Amandla!)[投票(7)]