母が自殺し、実の父を求めてアメリカからイタリアのトスカーナを十九歳のルーシー(新人リブ・タイラー)がたずねてゆく。そこは彼女が初恋のキスを交わした思い出の地でもあり、母の親友の芸術家(ドナール・マッキャン)とその妻(シニード・キューザック)の家でもあって、そこに招かれての郷帰りでもあった。母の親友のグレイソン(ドナール・マッキャン)それに白血病の劇作家(ジェレミー・アイアンズ)、すっかり老けたジャン・マレーなどの芸術家の集まりにフランスのゲランの香水を思わせ、あのステファニア・サンドレッリも加わり、うれし楽しくイタリアの美術ガラスを感じたものの、主人公の娘が父を感じとったという本題は霞と消えた。