[あらすじ] マイ・フェア・レディ(1964/米)
製作者のジャック・ワーナーは多額の映画化権料を払った為、興行的に大ヒットさせる必要があった。その為に考えられた当初の配役は
イライザ・・・・・O・ヘップバーン
ヒギンズ教授・・・K・グラント
イライザの父・・・J・キャグニー
結局は舞台のオリジナルキャストであるR・ハリスン等が映画でも同役を演じたが、主役のJ・アンドリュースだけは当時映画界で絶頂期を迎えていたO・ヘップバーンで押しきられた。当時の舞台関係者の反発は凄まじいものがあったが、それ以上にイライザ=アンドリュースのイメージが確立していたアンドリュースの無念さが思い忍ばれる。
しかし、この作品に出演できなかったJ・アンドリュースに舞い込んできた仕事が同年公開の『メリー・ポピンズ』。
この年のアカデミー賞は『マイ・フェア・レディー』が各賞で受賞をするが、主演女優賞にはオードリーはノミネートすらされなかった。花売り娘から貴婦人へと変身していく演技には高い評価をする識者もいるが、肝心の唄の部分の大半がマーニ・ニクソン(『サウンド・オブ・ミュージック』に尼僧役に出演)の吹き替えだった事もあり、評価の対象外にされたのだ。
そしてこの年の主演女優賞に輝いたのは皮肉にも『メリー・ポピンズ』のJ・アンドリュース。ハリウッドからの大量の同情票が彼女に流れたと報じられた。
華やかなミュージカルの舞台裏で展開された二人の大女優の確執。蛇足ながらもう1人イライザ役を熱望し、裏工作を画策した女優がいた。
その名はエリザベス・テイラー。歴史に「もしも・・」の遊びが許されるのならばジュリー版、エリザベス版の『マイ・フェア・レディー』を見てみたいものだ。
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