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[あらすじ] はりぼて(2020/日)

地方議員の滑稽なまでの腐敗の連鎖を描くドキュメンタリー。自民党員の割合が10年連続で日本一の富山県。2016年、その富山市議会で、議員報酬の増額問題に端を発し自民党会派議員を中心に架空請求やカラ出張などの「政務活動費」の不正取得が発覚。議会の重鎮議員を始め14人のドミノ辞職が全国的に報じられ話題となった。市議会では事件をふまえ“全国一厳しい”と言われる条例が制定された。このスクープを報じた地元のテレビ局は、その後さらに3年半に渡る調査報道で活動費の使用実態を追跡。すると改まるどころか次々と不正が発覚。その呆れた言い分けや、しどろもどろの対応、潔の悪い居直りは、もはや苦笑まじりの喜劇の様相を呈してゆく。(100分)
ぽんしゅう

地元の新興テレビ局チューリップテレビ(1990年開局)は、2016年の政務活動費の問題をスクープ報道し日本記者クラブ賞特別賞など数々の賞を受賞。その後も、ニュース番組のキャスターを務めた五百旗頭幸男と、当時記者歴2年目の砂沢智史は追跡取材を重ね特集番組として地元で放送し続けた。さらに二人はこの問題を全国に向けて問おうと決意し100分の映画に仕上げたという。そんな二人の顛末も映画内で明かされる。

新聞のインタビューに応えて、地元の出身ではない五百旗頭は自民党にものを言わない富山の体質に疑問をいだき、砂沢は記者キャリアが浅かったためしがらみなく問題にどんどん切り込めたという主旨のコメントをよせている。(朝日新聞夕刊:2020.8.21付東京版)

(評価:★4)

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このあらすじを気に入った人達 (1 人)袋のうさぎ

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