コメンテータ
ランキング
HELP

ぽんしゅうさんのあらすじ: 投票数順

★3暴虐女拷問(1978/日)明治の新政府誕生に乗じて村の実力者に成り上がった権之助(港雄一)は、妻や娘がいながら若い女中を手込めにしては暴虐の限りを尽くし快楽に耽っていた。なかには命を落とす女中もいたが、金で丸め込まれた警察署長は見てみるふりで権之助の手先に甘んじていた。新入りの女中おゆき(中野エリ)もまた権之助の凄まじい暴行に耐えかねて屋敷から逃亡。力つきて川に流されたおゆきを、河原の小屋に住み着いてた維新の志士くずれの助さん(今泉洋)と研ぎ職人の留さん(野上正義)が発見するのだった。明治維新後に生まれた新たな身分格差にかさねて描かれる出口出(小水一男)脚本、若松孝二監督の階級闘争劇。(61分/カラー/成人映画)[投票]
★3通り魔の告白 現代性犯罪暗黒篇(1969/日)大学生の山崎(福間健二)は童貞で日々悶々。そのせいもあって何事にも自信が持てない内気な性格。夜な夜な“のぞき”で憂さを晴らしていた。そんな山崎が大学のヤリマンのハルヨ(芦川絵里)に誘惑されて童貞喪失。同時に手に入れたナイフに全能感を見出して暴走しはじめる。まずは好意を寄せていた同級生サユリをデートに誘って強姦まがいでコトに及ぶが結果は思わぬ方向に。やけになってその夜、街で知り合たフーテン姉妹の部屋で一夜を過ごすのだが・・。数日後、連続暴行殺人事件を話題にする学生たちのなかに山崎の姿もあった。現役大学生だった福間の脚本で本人が主演した若松孝二のクライムサスペンス。(72分/パートカラー/成人映画)[投票]
★4性犯罪(1967/日)行動セックス学を信奉する大学生の伊丹(吉澤健)は性の実践を通して小説を書こうとしていた。ハンサムな容姿で同級生の8割と寝た噂される伊丹。今日もピンク映画に通い詰める青年やブス扱いされた娼婦に付きまとい研究にいそしんでいた。その伊丹の部屋に同級生の絹子(高月美夜)が訪ね来た。伊丹とは逆に性の真理を古今の文献に求め論文を書こうとしていた絹子の恋人平松(瓜生良介)のことで相談があるという。そんなことおかまいなしで伊丹はさっそく絹子と実践に・・。初めて快感を知った絹子は夏休みを伊丹と海辺のコテージで過ごすことにする。性本能と観念の滑稽を描く若松孝二のヌーベルバーグ風喜劇。(72分/パートカラー/成人映画)[投票]
★4逆情(1964/日)静岡の石廊崎。ドライブで訪れた夫婦が目を離したすきに、幼い息子が海岸の絶壁から転落し崖の途中に引っかかってしまった。助けようした夫(寺島幹夫)もまた崖下へ転落。妻(扇町京子)は、あり合わせのシートや自分の服でロープを作って引き上げようとするが失敗。助けを求めて下着姿で原野を駆け抜けやっと見つけた人家で、護送途中に脱走した殺人犯と出くわしてしまう。追い詰められた妻は脱走犯とある取引をするのだった。打ち寄せる荒波にさらされた息子と夫を救うために奔走する妻の懸命な姿を描く若松孝二監督のサスペンスアクション。(モノクロ/73分/成人映画)[投票]
★5性の放浪(1967/日)サラリーマンのその男は会社帰りの新宿駅で上司と別れた。翌日、気がつけば男(山谷初男)は見知らぬ海辺の町にいた。浜で裸の女と男が自由奔放に振る舞うようすを見た男は、ここで一日のんびり過ごし夕方には恐妻が待つ家へ帰ることにした。ところが若く美しい海女の誘いに乗って帰りそびれてしまう。妻や会社から解放され男は、トラック運転手相手の売春婦、奔放な有名女優、ドライブインのウエイトレスと身を重ねるがいつも恐妻の影がつきまとうのだった。当時、家族のもとから失踪するサラリーマンが続発した社会現象を題材に、同年公開の今村昌平の『人間蒸発』にも目くばせする若松孝二監督作の不条理ドラマ。(白黒/78分/成人映画)[投票]
★4聖少女拷問(1980/日)昭和9年。凶作に襲われた東北地方では大勢の娘たちが女郎として身売りされた。15歳のおみつ(島明海)もそんな娘のひとりだった。運命を受け入れ“幸せ”は忘れ、日々客たちに身をまかせるおみつ。一方、同じ年頃で仲の良いおしの(水紀ゆき子)は客として通ってきた若い丁稚(宮田諭)と相思相愛の仲になり叶わぬ将来の夢を描いていた。そして、おみつには同じ百姓出身だが軍組織のなかで歪んだ出世欲を植え付けられた傲慢で暴力的な若い下士官(下元史朗)が通ってくるようになった。四季は移ろいおみつが17歳となった年、二・二六事件が起き日本軍は南京へ侵攻するのだった。若松孝二の反権威主義女性映画。(カラー/64分/成人映画)[投票]
★3甲州街道から愛を込めて(2022/日)負けん気が強いボーカルのリリコ(有里まりな)はメンバーと喧嘩してバンドが解散。一人になってしまった。同じころ、リリコのたった一人の友だちナミ(古瀬リナオ)も彼氏にフラれて消沈していた。出直しのきっかけに高校時代の片思いの男子にもう一度会いたいと言い出したナミの小旅行にリリコも付き会うことにした。いざ東京を出発というとき金銭トラブルを越しフリーターのタイチ(遠藤史也)と、SNS依存症の彼女ルミ(和田瞳)のカップルも同行することに。 険悪ムードの四人を乗せた車は、ナミの故郷山梨を目指して甲州街道をひた走る。オーディションで選ばれた新人俳優を起用したいまおかしんじの青春ロードムービー。(82分)[投票]
★4ストーリー・オブ・マイ・ワイフ(2021/ハンガリー=独=仏=伊)権威を欲しいままに船員たちの上に君臨する船長ヤコブ(ハイス・ナバー)は、あなたに欠けているのは妻だと指摘され結婚を決意。寄港先のカフェで、最初に入ってきた女性と結婚すると決めたヤコブは、美しく若いリジー(レア・セイドゥー)に求婚するのだった。この唐突な申し出をリジーはあっさり受け入れ結婚生活が始まった。ヤコブの航海中に友人たちと気ままな交際を始めたリジーの前に得体の知れない若い男デダン(ルイ・ガレル)が現れる。はたしてリジーは貞節な妻なのか不実な悪女なのか。ヤコブの心は乱れ人生が大きく変わり始めるのだった。『私の20世紀』『心と体と』のハンガリーの異才イルディコ・エニエディ監督作。(169分) [投票]
★3こちらあみ子(2022/日)広島の海沿いの町。小学五年生のあみ子(大沢一菜)は、思い立ったらじっとしていられない性格。突飛な言動で学校でも家でも浮いた存在だ。クラスのお気に入りののり君(大関悠士)に付きまとい、そんなあみこ子に坊主頭(橘高亨牧)は何かとちょっかいを出してくる。優しいお兄ちゃん(奥村天晴)はいつもそばにいてくれるが、お母さん(尾野真千子)は、あみ子の気まぐれに手を焼いていて、お父さん(井浦新)は家族のためにみんなに理解を示そうと努めていた。そして、あみ子が中学生になったとき、まわりの人たちの様子に大きな変化が起き始めていた。森井勇佑の初監督作となる芥川賞作家今村夏子のデビュー作の映画化。(104分)[投票]
★3ビリーバーズ(2022/日)宗教団体ニコニコ人生センターの本部から無人島に派遣された三人の信者がいた。教団幹部でリーダーの議長(宇野祥平)のもと、DV夫から逃れてきた副議長(北村優衣)と本部との通信担当のオペレーター(磯村勇斗)は互いに励まし合い、ときに監視し合いながら教祖の教えに従い、就寝中にみた夢を完全に記録することでより高い精神性の獲得を目指すという修行に励んでいた。いつ終わるとも知れない修行が続くなか、やがて本部から支給される水や食料が滞り始める。自給自足の生活を強いられるなか三人の規律に緩みが生じ始めるのだった。カルト集団のなかで露呈する欲望を描く山本直樹のコミックの映画化。脚本・監督は城定秀夫。(118分)[投票]
★3WANDA/ワンダ(1970/米)ペンシルベニアの炭鉱町。家事にも育児にも関心がなく生活力のないワンダ(バーバラ・ローデン)は離婚され行き場を失ってしまう。行く宛ても金もなく成り行きまかせのワンダは、バーで知り合った中年男デニス(マイケル・ヒギンズ)が強盗だと知りながらも、ずるずると行動を共にすることに。やがてワンダは、言われるままデニスの銀行襲撃計画に巻き込まれていく。エリア・カザンの妻で女優のバーバラ・ローデンが監督・脚本・主演した16ミリ自主制作映画。デビュー作であり48歳で世を去った彼女の遺作。ヴェネツィア映画祭最優秀外国映画賞を受賞しながら米国では不評で、後年になって再評価されているという。(スタンダード/カラー/103分)[投票]
★3神は見返りを求める(2022/日)イベント会社に勤める田母神(ムロツヨシ)は合コンで知り合ったパッとしないユーチューバーゆりちゃん(岸井ゆきの)の動画作りを無償で手伝うようになる。相変わらず登録者は伸び悩んだままだか、ゆりちゃんは田母神の見返りを求めない誠実さに、田母神は若くてピュアなゆりちゃんの期待に応えようと共同制作を続けていた。ところが、人気ユーチューバー(吉村界人/淡梨)とのコラボを切っ掛けに一気に人気者になったゆりちゃんは、新進デザイナー村上(柳俊太郎)とコンビを組んで田母神を敬遠しはじめる。恩を仇で返すような言動に田母神の自尊心はズタズタになってしまう。吉田恵輔脚本・監督のオリジナル・ドロ沼ドラマ。(105分)[投票]
★4あなたの顔の前に(2021/韓国)ずっとアメリカで暮らしていた元女優のサンオク(イ・ヘヨン)が急に韓国に戻ってきた。久々に妹のジョンオク(チョ・ユニ)と再会して彼女のマンションに身を寄せていた。その日の午後に会食の予定がある姉を誘って妹は街を散策する。マンション建設が進みさま変わりする風景もあり、昔のままの姿を残す場所もある。そして午後、会食相手の映画監督ジェウォン(クォン・ヘヒョ)から、昔からファンだったあなたに、ぜひ自分の映画に出て欲しいと誘われる。初めはとり合わないサンオクだったが、酒がすすみ酔いが回るうちに心が揺れ始めるのだった。捨てたはずの故郷に舞い戻った中年女性の葛藤を描くホン・サンス脚本・監督作。(85分)[投票]
★3イントロダクション(2020/韓国)気は好いのだが、どこか頼りない青年ヨンホ(シン・ソクホ)。鍼灸院を営む父との関係は、ぎくしゃくしていて折り合いは良くなさそうだ。最愛の恋人ジュウォン(パク・ミソ)は、衣装デザインを学ぶために彼を置いてドイツに留学してしまう。ヨホンの方は俳優を志してはみるもののあっさり挫折して、そんな夢はうやむやに。息子の将来を心配した母親(ソ・ヨンファ)はアドバイスをもらおうと、有名なベテラン俳優(キ・ジュボン)とともにヨンホを呼び出すのだが・・・。将来にも恋愛にも優柔不断。どこにも行けず、行かない青年をめぐるホン・サンス脚本・監督の“抱擁について”の三つの物語。(白黒/66分)[投票]
★4現代っ子(1963/日)交通警官の父が突然殉職し市村一家はバラバラに暮らすことになった。母親の正子(菅井きん)は海運会社社長の石田(小沢栄太郎)邸の住み込み家政婦として高校生のチコ(中山千夏)と身を寄せる。石田家の次男健(前野霜一郎)は、同級生でしっかり者のチコと意気投合。一方、叔父(桂小金治)の家の居候となった責任感の強い長男やすし(鈴木ヤスシ)と何ごとにもドライな中学生の次男好夫(市川好朗)だが、叔母(新井麗子)の風当たりが強くてどうにも居心地が悪いのだった。逆境のなかを力強く生きる十代の子供たちの姿をユーモアを交えながら描く社会派ホームドラマ。原作は倉本聡企画/脚本の連続テレビドラマ。(白黒/95分)[投票]
★4殺したのは誰だ(1957/日)初老の域にさしかかった中古外車のセールスマン栄吉(菅井一郎〕は売り上げが伸びず社長(大森義夫)への借金がかさんでいた。苦労して進めていた商談も手段を選ばない若手セールスマン中川(西村晃)に出し抜かれてしまう。私生活では妻に先立たれ、愛人の由利江(山根寿子)がひとりでやり繰りする場末の飲み屋に転がり込んでいた。キャバレー勤めの娘の克子(渡辺美佐子)の生活も乱れ、大学生の息子次郎(小林旭)は怪しげないバイトに手を染めていた。そんな栄吉に保険金詐欺の話が持ちかけられるのだが。戦後復興に乗り遅れた男たちの顛末を描く新藤兼人脚本、中平康監督の日活フィルムノワール。(スタンダード/白黒/91分)[投票]
★3「キャンパス110番」より 学生野郎と娘たち(1960/日)今や大学は大衆化し学生たちの個性も境遇も多彩だ。演出家を目指すお調子者の山本(長門裕之)。雀荘に入り浸る黒川(武藤章生)。少しでも有利な就職が目標のガリ勉奥山(伊藤孝雄)。授業そっちのけでバイクの賃貸し業で稼ぐ吉野(岡田真澄)。行動派で女子寮のリーダ各のノエミ(中原早苗)やバーでバイトする苦学生の晃子(芦川いずみ)。OLをやめて入学した怜子(楠侑子)は高利貸しで稼ぐ。理事長の長岡(清水将夫)はそんな大学の規律を立て直すために、アメリカ帰りの合理主義教授真木(仲谷昇)を学長に招くのだが・・。大学生活の悲喜こもごもを描く群像劇。原作は曽野綾子の週刊誌連載小説。(シネスコ/白黒/90分)[投票]
★4恋は光(2022/日)恋する女たちが放つ“光”が実際に見えてしまう大学生の西条(神尾楓珠)。自分でもコントロールできないそんな現象に悩み、人との距離が上手く取れない彼の唯一の理解者が、同じ大学に通う幼馴染の北代(西野七瀬)だった。西城はある日、文学書を読みあさり「恋の定義」を探し求める風変わりな女子大生東雲さん(平祐奈)と出会って不思議な感情がわき起こる。興味津々で仲介を西条に頼んだが・・・。そんな三人の様子を見ていた他人の男を奪うことに猛然と燃える女、宿木(馬場ふみか)が急接近してくるのでした。秋★枝の同名コミックスを『殺さない彼と死なない彼女』の小林啓一監督が実写化した哲学風学園ラブコメ。(111分) [投票]
★3東京2020オリンピックSIDE:B(2022/日)2021年に開催された東京オリンピックの公式記録映画。「SIDE:B」では新型コロナウイルス感染症により大会が延期され、翌年無観客で開催されるまでの動きが組織委員会の視点で描かれる。マラソンコース変更、延期の是非に揺れる組織幹部。一年延期への国内外のアスリートたちの対応。開閉会式の演出責任者の交代。選手村や会場設営者たちの心境。日本各地の聖火リレーへの期待と戸惑い。医療関係者たちの声。批判を浴びるIOCバッハ会長の動向。森喜朗会長の女性蔑視発言の波紋。開催中止を叫ぶ市民デモ。その様相は商業化し肥大化した平和の祭典が内在した矛盾の噴出のようであり、未来のオリンピックのための苦悩の脱皮のようにも見える。(123分) [投票]
★3流浪の月(2022/日)ある雨の日、10歳の更紗(白鳥玉季)は公園で出会った大学生の佐伯文(松坂桃李)のアパートで数日間過ごした。捜索願が出され更紗は保護され、その出来事はロリコン誘拐事件として大々的報道された。15年後、今でもネットに残るその誘拐事件の被害者であること更紗(広瀬すず)は隠すことなく淡々と暮らしていた。恋人の亮(横浜流星)も辛い過去に理解を示し結婚話しを進めようとする。そんな矢先、更紗は同僚(趣里)に誘われて行った店で働く文(松坂)を見かけた。それ以来、更紗は何故か店に通い始めるのだった。在りのままに自分らしく過ごすために・・・トラウマを抱えた若者たちの物語。原作は凪良ゆうの本屋大賞受賞作。(150分)[投票]