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ぽんしゅうさんのあらすじ: 更新順

★3娘は戦場で生まれた(2019/英)北アフリカから中東諸国を席巻した反政府運動「アラブの春」は、2012年にシリアへも波及。古都アレッポはアサド独裁政権に抵抗する市民の拠点となった。当時、大学生だった市民ジャーナリストのワアド・アルカティーブが4年に渡って記録した現地の映像を英国のエドワード・ワッツが共同監督として構成した長編ドキュメンタリー。ワアドの同志で医学生だったハザム青年らは私設病院を開設。政府軍の攻撃で傷ついた市民の治療を続けていた。やがて二人は結婚。2016年、娘のサラが生れるが、そのときアレッポはロシアの支援をうけた政府軍の包囲網のなか陥落の危機にさらされていた。カンヌ国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞受賞。(100分)[投票]
★5怒りのキューバ(1964/露=キューバ)ソ連の詩人E・エフトゥシェンコの長編叙事詩「私はキューバ」を、自身とキューバの作家E・ピネダ・バルネットが脚色したオムニバス形式の革命記念国策映画。〇マリア(ルス・マリア・ラーソ)は恋人に内緒で首都ハバナの歓楽街で観光客相手に身を売っていた。〇小作人として若いころから山を拓きサトウキビを作り続けてきた老農夫ペドロ(ホセ・ガリアルド)は灼熱の陽の下で今日も汗を流す。〇ハバナ大学の活動家エンリケは仲間の仇をとるため怒りにまかせて警視総監の暗殺を企てる。〇山岳地帯で貧しくも妻と幼い子供と幸せに暮らす農民マノロ(サリヴァドル・ウッド)のもとに銃を携えた革命隊のゲリラ兵士が現れる。(108分/白黒/スタンダード)[投票]
★3秋のマラソン(1979/露)旧ソ連のレニングラード。大学講師で翻訳家のアンドレイ(オレグ・バシラシビリ)は、気が弱く誰にでも良い顔をする優柔不断な男だ。その場しのぎでバレバレの嘘ばかりつくものだから、妻のニーナ(ナターリヤ・グンダレワ)と愛人アーラ(マリーナ・ネヨロヴァ)の間で板挟み状態。仕事の方も、行き当たりばったりで守れもしない約束をするので、後輩の女性翻訳家やちょっかいを出したタイピスト、デーマーク人の教授、酒のみの隣人(エフゲニー・レオーノフ)に振り回されっぱなし。腕時計のアラームに急き立てながら右往左往の日々が続くのでした。あの『不思議惑星キン・ザ・ザ』のゲオルギー・ダネリア監督の不倫コメディ。(90分)[投票]
★4私はモスクワを歩く(1964/露)小説家志望のシベリアの青年ワロージャ(アレクセイ・ロクテフ)は、作品を褒めてくれた作家に会うためにモスクワの飛行場に降り立った。右も左も分からないワロージャは地下鉄で知り合った同じ年ころのコーリャ(ニキータ・ミハルコフ)と意気投合。その日、結婚式を挙げることになっているコーリャの親友サーシャ(エフゲニー・ステブロフ)や、ナンパしたレコード店の店員アリョーナ(ガリーナ・ポルスキー)を交えてドタバタのモスクワの一日を過ごすことに・・・。『不思議惑星キン・ザ・ザ』のゲオルギー・ダネリア監督初期の瑞々しくも洒脱な青春映画。カンヌ映画祭で一躍注目を集めた33歳の出世作。(73分/白黒/シネマスコープ)[投票]
★437セカンズ(2019/日=米)23歳のユマ(佳山明)は生まれてくるときに呼吸が37秒間停止したために障害が残った。車椅子が必要な彼女を、シングルマザーの母(神野三鈴)は責任を感じてか過剰にかまい管理下に置こうとする。漫画家を目指すユマは、今は幼なじみの親友で人気漫画家(萩原みのり)のゴーストライターに甘んじている。家庭的にも社会的にも満足しきれないユマは、自立したい一心でアダルト漫画の編集部に作品を売り込みに行くのだった。主演の佳山は実際に脳性麻痺で俳優未経験者。米国で映画を学びこれが初長編作となるHIKARI監督によってオーディションで選ばれた。ベルリン映画祭でパノラマ部門観客賞と国際アートシアター連盟賞受賞。(115分)[投票]
★3屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ(2019/独)ドイツのハンブルグ。安アパートの屋根裏部屋に住むフリッツ・ホンカ(ヨナス・ダスラー)という中年の掃除夫がいた。極端な猫背、ギョロつく目玉に歪んだ大きな鼻。若い女にあごがれ少年のように心をときめかせるが、そんな容姿をした内気な男をまともに相手にする女は誰もいなかった。大酒を飲み、酔った勢いで声をかけることができるのは、やはり老いて肥満したみすぼらしく孤独な娼婦だけだ。フリッツはそんな女を物色するために、夜な夜な底辺でくすぶる男女がたむろする、場末の終夜営業のバーに入りびたり酒をあおるのだった。1970年代に娼婦4人を殺害した実在の連続殺人犯を題材にした小説をファティ・アキンが映画化。(110分)[投票]
★3ファンシー(2020/日)故郷の温泉町に戻った中年男・明(永瀬正敏)は、地元の郵便局で配達員として働いていた。実は本職は刺青の彫師で町に流れてきたヤクザ者(深水元基)の客もいる。高校の後輩で地元ホテルの社長(長谷川朝晴)や郵便局長(田口トモロヲ)もまた本業とは別の仕事を持っていた。そんな明の配達先に大量のファンレターが届く若い“ペンギン”がいた。ペンギンは「南十字星ペンギン」というペンネームの詩人(窪田正孝)で、そんな彼のもとに熱狂的ファンの女子大生(小西桜子)が結婚したいと押し掛けて居座ってしまう。古厩智之市川準の助監督を務めた廣田正興の初監督作。原作は山本直樹の不条理短編漫画。(102分) [投票]
★3ミッドサマー(2019/米=スウェーデン)アメリカの女子大生ダニー(フローレンス・ピュー)は突然の出来事で家族を失ってしまう。消沈した彼女を民俗学を専攻する恋人のクリスチャン(ジャック・レイナー)は、仲間と計画していたスウェーデンへの研究旅行に誘う。訪れた高原の村は、日の沈まない白夜の陽光のもと美しい花が咲き乱れ、清楚な白い民族衣装に身を包んだフレンドリーな住人たちは一行を笑顔で迎え入れるのだった。そして90年に一度の祝祭「夏至祭」が9日間に渡って繰り広げられる。その不穏な儀式に戸惑いながらも参加するダニーたちは、やがて想像を絶する体験に巻き込まれていく。『へレディタリー 継承』のアリ・アスター監督のフォークロア・ホラー。(147分)[投票]
★4夕陽のあと(2019/日)鹿児島県西北の海に浮かぶ自然豊かな長島町。五月(山田真歩)は、養殖業を営む夫(永井大)とその母(木内みどり)と暮らしている。子供のいない一家は、里子として児童相談所から身寄りのない赤ん坊を預かり、息子のように育てていた。そして、7歳になったその子供・豊和(松原豊和)を養子として迎え“本当の家族”になる手続きを控えて喜びと不安の日々を過ごしていた。そんな豊和ら島の子供たちを優しく見守る地域の人々のなかに、一年前に東京から単身で移住してきた茜(貫地谷しほり)の姿があった。・・・DV、貧困、乳児置き去り事件の発覚に「生みの親」と「育ての親」の母性が衝突し葛藤の渦が巻き起こるのだった。(133分)[投票]
★4風の電話(2020/日)9歳の時に東日本大震災で家族を亡くし、広島県の伯母(渡辺真起子)に育てられた高校生のハル(モトーラ世理奈)の心はまだ癒えていなかった。その伯母も病に倒れ、すべてを奪っていく運命に絶望したハルは、通りがかりの初老の男(三浦友和)とその老母に助けられ、着の身着のまま故郷の岩手県大槌町へ向かう。その道程で、気さくな妊婦(山本未来)の姉弟、車上で暮らす元原発所員(西島秀俊)と彼の福島の友人(西田敏行)、クルド人一家と同世代の少女、かつての同級生の母親との出会いを通して、さまざまな思いにふれるのだった。そして、大槌町にある亡くなった人に思いを伝えるための「風の電話」の存在を知るのだった。(139分)[投票]
★4細い目(2014/マレーシア)多民族国家マレーシア。17歳の少女オーキッド(シャリファ・アマニ)は金城武のファンで、恋愛ものよりジョン・ウー監督作が大好きなマレー系のイスラム教徒だ。そんな彼女が街のチンピラ組織のもとで海賊版VCDを売る中国系の青年ジェイソン(ン・チューセン)と出会い、家族の理解も得ながら民族の違いを超えて互いに惹かれあっていく。しかしジェイソンは、ある過ちをおかしてしまうのだった。中国語、広東語、マレー語、英語が飛び交う二人の恋愛物語に民族間問題への普遍的な救いが投影される。マレーシアのヤスミン・アハマド監督の長編第二作にして、その存在を国際的に知らしめた東京国際映画祭最優秀アジア映画賞作。(107分)[投票]
★3私の知らないわたしの素顔(2019/仏=ベルギー)20年連れ添った夫と離婚した50代の大学教授クレール(ジュリエット・ビノシュ)は、カウンセリングを受けるため精神科医(ニコール・ガルシア)を前に赤裸々な体験を語り始めた。若い愛人(ギョーム・グイ)の気を引くためにクレールは、24歳のクララと名のって、彼の友人アレックス(フランソワ・シヴィル)とSNSで交流を始める。クレールが送った偽りの美女画像(マリー・アンジュ・カスタ)のとりこになったアレックスは、どうしても会いたいと強引に言い寄ってくるのだった。その誘いにクレールの心もまた、激しく揺れ動くのだった。無機質なパリの光景のなか、バーチャル恋愛の幻想が生み出す危ういサイコサスペンス。(101分) [投票]
★4彼らは生きていた(2018/英=ニュージーランド)第一次世界大戦(1914〜18)の終戦100周年を機に制作されたドキュメンタリー。イギリス帝国戦争博物館に所蔵された2200時間の記録フィルムから100時間をデジタル修復しカラー化。ナレーションの代わりにBBCが保管する従軍兵士のインタビュー音声を重ね、まさにその場で証言しているかのような臨場感で戦場の若者たちの姿を描き出す。志願した青年たちは嬉々として訓練を受け、西部戦線へ投入される。壮絶な塹壕戦と束の間のくつろぎを繰り返しながら、死体のなかの日常は彼らから笑顔を奪っていく。そして彼らが笑顔を取り戻すのは、やがて迎える同年代のドイツ兵との交流のなかでだった。監督は祖父が参戦したというピーター・ジャクソン。(99分)[投票]
★5殺さない彼と死なない彼女(2019/日)「死ね! 殺すぞ!」が口癖の無気力な男子高校生れい(間宮祥太朗)は、リストカット常習者の死にたがり同級生女子・鹿野(桜井日奈子)が気になりギクシャクしながらも一緒に過ごすようになる。一方、自他ともに“カワイイ”と認める同じ学校のきゃぴ子(堀田真由)は、自信ありげに大学生の彼氏(金子大地)とのあやふやな関係を続けて、幼なじみでクラスメイトの親友・地味子(恒松祐里)をやきもきさせていた。そして後輩の撫子(箭内夢菜)は、地味子の弟・八千代(ゆうたろう)に無視されながらも「好き!」と言い続けてまとわりつくが、二人はそんな関係に満足しているようにも見えるのだ。原作はTeitter発の4コマ漫画。(126分)[投票]
★4裏切りの街角(1949/米)現金輸送会社の運転手スティーヴ(バート・ランカスター)は、地元ギャングの顔役スリム(ダン・デュリエ)の妻アナ(イヴォンヌ・デ・カーロ)と誘い合わせて町を出る計画を企てていた。その綿密な「計画」を実行するために、スティーブはスリム一味がたむろするナイトクラブに乗り込みギャングたちを挑発し騒動を起こすのだった。そんなスティーブの不穏な動きを察知していたラミレス警部(スティーブン・マクナリー)は、この機会に乗じてスリムを逮捕しようと現場に乗り込むだが・・・。それはまだ物語の序章にすぎず、この一触即発の事態に至るまでには、三人の複雑な事情と思惑があったのだ。(モノクロ/スタンダード/88分) [投票]
★4真昼の暴動(1947/米)ウェストゲイト刑務所では、密かに脱獄を計画している囚人が重労働の現場にまわされ、瀕死の状態に追いやられるという事例が頻発していた。所長の座を狙う看守長のマンジー(ヒューム・クローニン)が、所内の混乱を引き起こすために手なずけた囚人による密告が原因だった。スパイの存在に気づいている囚人たちも、仲間からの信頼の厚いリーダーのジョー(バート・ランカスター)を中心に、裏切り者の密告者を事故にみせかけて粛清していた。そんな看守と囚人の攻防が続くなか、いよいよジョーは希望者を集めて集団脱獄計画を実行に移し始める。そして決行の日、計画は二転三転して大暴動に発展するのだった。(モノクロ/スタンダード/98分)[投票]
★3冬時間のパリ(2018/仏)書籍編集者のアラン(ギョーム・カネ)は、友人の作家レオナール(ヴァンサン・マケーニュ)の新作の出版を断った。自分の男女経験しか書けないレオナールの不倫小説はマンネリでモデルもバレバレ。ネットでもたたかれていた。そんな新作をアランの妻で女優のセレナ(ジュリエット・ビノシュ)は擁護する。何故なら、政治家秘書として飛び回る妻ヴァレリー(ノラ・ハムザウィ)にかまってもらえないレオナールの不倫相手はセレナなのだ。そしてセレナも夫と電子書籍担当の部下ロール(クリスタル・テレ)の関係に薄々気づいているのだが・・・。出版界に迫るデジタル化の波をダブル不倫夫婦の機微に重ねた軽妙な会話劇。(107分)[投票]
★5サタンタンゴ(1994/ハンガリー=独=スイス)社会主義体制末期のハンガリーの寒村。農民たちの生活は困窮していた。シュミット夫婦とクラーネルが村の貯金を持ち逃げしようとしているのを知ったフタキは、自分も仲間に加わろうとする。決行の朝、不吉な前ぶれとともに死んだはずの男イリミアーシュ(ヴィーグ・ミハーイ)が戻ってくるとの知らせが届く。彼の再来に村人たちは動揺し酒場に集まり、生前のイリミアーシュの悪行を非難し合い酔いつぶれ、その夜に無垢な少女が人知れず命を落とす。そして姿を現したイリミアーシュは村人たちに説教を始めるのたっだ。はたして彼は救世主なのか悪魔なのか。7時間18分をかけて12章のパートが互いに絡み合いながら黙示録的物語が綴られる。(白黒/438分)[投票]
★3デニス・ホッパー/狂気の旅路(2017/米)映画監督・俳優・写真家・美術コレクターとして偉才を放ったデニス・ホッパーの半生を、彼の右腕として行動をともにしたサティヤ・デ・ラ・マニトウの視点を軸に仕事仲間たちの証言で綴るドキュメンタリー。インディーズながら初監督作品『イージー・ライダー』が大ヒットしカンヌの新人監督賞を受賞。一躍脚光を浴びたホッパーは、ハリウッドメジャーから多額の資金を得て監督第二作『ラストムービー』を完成させる。しかし、その定石を無視した難解な内容が問題視され再編集を求められるも、これを断固拒否。作品は短期間公開ののち事実上のお蔵入りとなり、ハリウッドから干されたホッパーは酒とドラッグの日々を送ることになる。(101分)[投票]
★4解放区(2014/日)ドキュメンタリー作家を目指すADのスヤマ(太田信吾)は、引きこもり男(本山大)の取材で先輩ディレクター(岸健太郎)と衝突し現場を放棄。自分の企画を実現するために、かつて大阪で知り合った若者を探して釜ヶ崎のドヤ街でプレ取材に入る。大した覚悟もなく口先ばかりのスヤマは、東京から引きこもり男を呼び寄せ取材を手伝わせるが、自らの甘さと無責任から常軌を逸した行動に突き進んでいく。大阪アジア映画祭参加作として市関連団体の助成金の対象となりながら内容の修正を拒否したことから対象を外され一般公開も見送られるも完成から5年後の2019年に劇場公開された。脚本・主演も兼ねる太田信吾監督、初の長編劇作品。(114分)[投票]