コメンテータ
ランキング
HELP

[あらすじ] 王将(1948/日)

時は明治後半、大阪の貧乏長屋に住む三吉(阪東妻三郎)は、教養はないが三度の飯より将棋が好きな男だ。腕前はプロ顔負けなものの、本業の草履作りを抛ってまでアマチュア将棋大会に参加するほどのめり込んでいるおかげで、妻・小春(水戸光子)や娘・玉江(三條美紀)は苦労のかけられっ放し。そんな三吉はある日の大会で、東京から来たプロの関根七段(滝沢修)と対局して負けた。対抗意識を燃やす三吉は、在阪の後援者である菊岡博士(小杉勇)らのバックアップを受け、関根を生涯のライバルとして目標に置くようになる。[94分/モノクロ/スタンダード]
Yasu

元ネタになったのは実在の棋士・坂田三吉をモデルに書かれた同名の戯曲で、この前年に辰巳柳太郎主演で舞台上演されていたものの映画化。

この題材は後年に伊藤大輔監督自身が、坂田の晩年を描いた部分を含めて『王将一代』として1955年に再映画化(この時の主演は辰巳柳太郎)、さらに村田英雄の歌「王将」がヒットした1962年にも再々映画化した。この他、佐藤純彌堀川弘通監督もリメイクを手がけている。

実際の坂田三吉(戸籍上では阪田姓、1868〜1946)は小学校に半年通っただけの無学な男だったが、まったくの独学でプロ並みの腕を持つようになった。ただしこの映画で描かれているような粗暴な人間ではなく、きわめて腰の低い人物だったらしい。

(評価:★4)

投票

このあらすじを気に入った人達 (1 人)tredair

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のあらすじに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。