コメンテータ
ランキング
HELP

[あらすじ] 単騎、千里を走る。(2005/香港=中国=日)

高田(高倉健)は息子(中井貴一)がガンで余命幾許もないことを聞き、その病床に駆けつけるが、長年確執のあった親子は対面することができない。民俗学者の息子は、伝統演劇の研究で中国奥地に伝わる仮面劇を記録していた。そのビデオを見た高田は、息子が現地の役者たちに「来年また劇を見せてもらいに来る」と約束していたことを知り、自らが中国へ旅立つ決意をする。息子が見るはずだった演目「単騎千里を走る」を、息子に代わってビデオに収めるため。心の離れてしまった息子と、再び心を通わせるために…。[108分/カラー/アメリカンヴィスタ]
Yasu

改革開放後の中国で初めて公開された日本映画『君よ憤怒の河を渉れ』で高倉健を知り、その後1990年に初めて顔を合わせて以来、高倉との共同作業を熱望していたチャン・イーモウ監督が、5年越しの企画を実現させた作品。日本でのシーンは降旗康男監督率いるクルーが撮影を担当した。

これが初の中国映画出演となった高倉は、自分が演じる役と同じく、付き人なしの一人で中国に渡り、60日間に及ぶ撮影に参加した。

高倉と共演する中国人の出演者たちはすべて素人が起用され、実際の名前と同じ役名で出演している。例えば女性通訳を演じたチャン・ウェンは映画学校の学生、ガイド役のチュー・リンはロケが行なわれた雲南省麗江の実際のガイド、村長役のフー・ツォチョウは実際の村長、仮面劇役者のリー・ジャーミンはオーディションで選ばれた農民、その幼い息子・ヤンヤン役のヤン・ジェンポーは地元の小学4年生であった。

なお、作中で演じられる劇「単騎千里を走る(千里走単騎)」は、三国志に題材をとる京劇の一演目で、宿敵・曹操に捕らえられた関羽が、義兄弟・劉備への仁義を通し、単身、脱出して劉備のもとへ向かうという内容のもので、この映画のモチーフにもなっている。

(評価:★4)

投票

このあらすじを気に入った人達 (3 人)chokobo プロキオン14 トシ

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のあらすじに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。