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「納得!ソウル・バスの仕事」(町田)の映画ファンのコメント

オーシャンと十一人の仲間(1960/米) 北北西に進路を取れ(1959/米) 或る殺人(1959/米) めまい(1958/米) 大いなる西部(1958/米) 悲しみよこんにちは(1957/米=英) 誇りと情熱(1957/米) 八十日間世界一周(1956/米) 攻撃(1956/米) 七年目の浮気(1955/米) 黄金の腕(1955/米) カルメン(1954/米) グラン・プリ(1966/米) サイコ(1960/米) 野望の系列(1962/米) セコンド アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転進(1966/米) 危険な道(1965/米) 枢機卿(1963/米) おかしな・おかしな・おかしな世界(1963/米) ウェスト・サイド物語(1961/米) 栄光への脱出(1960/米) スパルタカス(1960/米) ザッツ・エンタテインメント PART2(1976/米) ローズバッド(1975/米) ローズ家の戦争(1989/米) ビッグ(1988/米) ブロードキャスト・ニュース(1987/米) ハイヤー・ラーニング(1995/米) エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事(1993/米) ドク・ハリウッド(1991/米) ケープ・フィアー(1991/米) カジノ(1995/米) グッドフェローズ(1990/米)が好きな人ファンを表示する

けにろんのコメント************

★3オーシャンと十一人の仲間(1960/米)シナトラ一家というものに対しての慣れ親しんだ予備知識が無い分楽しめないのだろう。映画は犯罪のトリッキーさには殆ど依拠していない。従ってラストシークェンスの傑出に比して他は凡庸としか思えない。シャーリーファンとしてはカメオが嬉しいが。[投票]
★5北北西に進路を取れ(1959/米)メイソンアジトや国連本部の偏執的直線造形はグラントの緩さでバランスを取らねばキツすぎる。マクガフィンのみで成立した究極のカスムービーは強固な確信で純粋映画領域へ突入。しかし、真の驚愕は非スタジオでの複葉機シーン構築力。力量とはこれ。[投票(1)]
★3めまい(1958/米)ノバクの美貌とサンフランシスコの景観で何となく見せはするが、この因襲話はヒッチお家芸の「マクガフィン」のいいかげんさとは最も対極的位置にあり彼のストーリーテラーとしての弱点を露呈させる。正直、前半はだるく後半は白ける。[投票(3)]
★4大いなる西部(1958/米)笑ってしまうくらいな大構えがお茶目。新旧や東西の対立軸を錯綜させた構成は見事だが、旧世代の終焉による収め方が性急過ぎ。シークェンスの頭に何度か置かれたカウボーイ達のダラな日常。ワイラーのこういうリアリズム志向が歪な逸脱を付与し好ましい。[投票(1)]
★3悲しみよこんにちは(1957/米=英)少女の仄暗い葛藤を描いたにしても所詮地獄まで行く訳でもないお嬢サガンの自己弁明に興が乗らない。セバーグが素晴らしいという他に何が必要だというのかと開き直るほどとも思えないが、英国臭に違和感あるニヴンカーに比べ未だしもだ。[投票]
★2八十日間世界一周(1956/米)「大予算」の「オールスター」の「珍道中」として多くの亜流を産んだマスターピース。だが、このオリジナルには年月に耐えて残るものが無い。製作者の映画としてセルズニックザナック等に比してマイケル・トッドの切る判断の欠如。だるい。[投票(1)]
★4攻撃(1956/米)シナリオが設定した極限の駄目キャラエディ・アルバートに拮抗するパランスのオリジナルな役者力。『ヴェラクルス』から来し『北国の帝王』に至る男ガチ劇の線上で、しかし、外された感のある終盤。それが、詠嘆の作劇の完成形としても。[投票(3)]
★3七年目の浮気(1955/米)神経症的な分析考察が煩わしいが妄想話で終始するアイデアは良しとする。しかしコードを越境する際どさが悲しいかな最早余りに手緩いのだ。トム・イーウェルも洒脱さに欠け鈍重。モンローのスカートが幾らはためいても今更歴史的価値しか見出せない。[投票]
★5黄金の腕(1955/米)見事なまでにロクな連中が出てこないなか頂点に居座るエレノア・パーカーが物語の合理性を担保する。出てきてすぐヤクに手を出す居たたまれなさをトラックアップのケレンが倍加する演出の冴え。笛の反復寸止めがクライマックスを決定付けるダイナミズム。[投票(2)]
★5サイコ(1960/米)お上品ポーズをかなぐり捨て、エロスと殺戮の扇情ショーに特化し心行くまでの技巧を注ぎ込む。キャリア最高のタイミングで産まれた願望の完璧な具現。モノクロ撮影や構成の断裂という逸脱までもが映画を神格化。生な情欲と不安心理が冴える前半が特に良い。[投票(2)]
★5ウェスト・サイド物語(1961/米)原作でテイボルトやマキューシオが担う役割を集団に置き換え前面に出し、不良グループ同士のみならず不良と警官、男と女など多様な対立の劇的緊張の連続をモダンバレエで描いてド迫力。加えて映画史を正味塗り替えたワイズのテクニカル編集は極み。[投票(7)]
★3スパルタカス(1960/米)トランボの反骨も霞みハリウッドコードに蹂躙された形骸的キューブリック。濫作された有象無象の史劇映画と殊更には変わらぬ出来具合。ただ戦闘シーンだけは突出して美しい。『バリー・リンドン』で全編に渡ってリニューアルされる片鱗を伺わせる。[投票(3)]
★3エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事(1993/米)ミシェル・ファイファーが確かに、この女ならと思わせる哀しみを湛えた表現を見せ圧巻だが、これは50年代的正調メロドラマであり、その復刻を試みたにしてはスコセッシの80年代的体質が否応無く滲み出て統一感と安定を阻害している。[投票(1)]
★4ケープ・フィアー(1991/米)鉄壁のスタッフを揃えてスコセッシがジャンル映画に於ける技巧の限りを愉しもうとした映画なんだと思う。さすればサイコものとしての緩さは許せるが、にしても後半の緻密さの崩壊は惜しい。デ・ニーロは予測範囲内だしノルティはミスキャストだ。[投票]
★3カジノ(1995/米)スコセッシが自分の抽斗から使い廻した物を引っぱり出してつなげた希釈版集大成。渦中に浸った『グッドフェローズ』に比し搦め手からの印象は免れず、狂気の担い手ではなく狂言回しになったデ・ニーロも喰い足りない。期待のシャロンも大味。[投票]
★5グッドフェローズ(1990/米)既存の商業主義に馴れ合いつつもポイントごとに特異な異質感が滲み出る。尖った技巧のオンパレードとウェルメイドな凡庸の端境点。物語に準拠せず闊達な語り口に拘泥した或る意味でのスコセッシのピークであり90年代以降のランドマーク。[投票(2)]