「チャップリン」(システム既定POV)の映画ファンのコメント
3819695のコメント |
のらくら(1921/米) | せっかくチャップリンが上流階級と入れ替わるのだから、もっといろいろ無茶苦茶をやってほしかったというのは決して贅沢な望みではないだろう。鎧の人はけっこう頑張っているが。床に倒されたチャップリンと倒した男の俯瞰・仰角の切り返しにハッとする。 | [投票(1)] | |
チャップリンの殺人狂時代(1947/米) | 驚きすなわち面白さを創出する気を欠いたルーティーン演出。もっと頑張ってほしい。戦争そのものの罪の告発が目的だとしても、その方法論には誤りがあるように思える。「少数の殺人」の悪をすら正面切って描かないでどうして「大量殺人」について云々できるのか。マリリン・ナッシュ絡みのシーンも恥ずかしい。 | [投票(4)] | |
伯爵夫人(1967/英) | ほぼ退屈。舞台劇を安直に映画化した作品に似た貧しさが漂う。衰えというよりこれが元々のチャップリンの演出力の程度なのだ、と冷たく云ってもよいが、しかし彼の遺作のラストカット(ダンス!)を何の感慨も覚えずに見ることができるほど冷めた人間でも私はない。このエンド・クレジットの出方の冴えには正直鳥肌が立つ。 | [投票] | |
巴里の女性(1923/米) | チャップリンの映画的才能に疑いを持つ者でも(昔の私だ!)、これを見れば考えを改めるだろう。この画面構築力には率直に恐れ入る。画面の強度について云えばこれがチャップリンの最高作だ。「闇」の造型。オフからの驚きの導入(犬!)。金満家の乱痴気騒ぎを射る冷めた/醒めた視線。緊張感の醸成。字幕は三割削れるが。 | [投票(2)] | |
街の灯(1931/米) | チャップリンの残酷さが最もよく現れた作品。 [review] | [投票(11)] | |
ニューヨークの王様(1957/英) | 赤狩り批判モードへの突入には無理があるが、焦点となる天才少年役マイケル・チャップリンがよい。『独裁者』等と同様に説教臭くなるはずの演説を子供にさせること、チャールズ自身は王族を演じることで巧妙に相対化が図られている。宴席で唐突に商品の宣伝を始めるドーン・アダムスの狂気的なさまなど笑える箇所も二三。 | [投票(2)] | |
サーカス(1928/米) | スラップスティック・コメディの出来としてはチャップリン作品でも最高の部類に入る。視覚的な面白さという点では鏡の部屋のシーンが出色だが、綱渡りに猿を絡ませるという着想も秀でている。ギャグ満載の人情噺が迎える結末はお約束と云えばお約束だが、そのラストショットの決まりっぷりには思わず震えてしまう。 | [投票(1)] | |
ライムライト(1952/米) | チャップリンの中では最も照明に気が配られた作品。 [review] | [投票(1)] | |
担え銃(1918/米) | 意外とまともに戦争映画然としている。と思えるのは、塹壕内部の撮り方がよいから。俯瞰ショットがあればもっとよかったけど(『独裁者』ではしっかりと塹壕の俯瞰を入れています)。派手なスペクタクルは家屋倒壊ギャグぐらいだが、それもチャップリンらしいと云えばチャップリンらしい。 | [投票] | |
犬の生活(1918/米) | (犬が地中の金を掘り出すところを除けば)実はこれ、犬なしでもほとんど成立する物語なのだが、犬がいなければ尻尾で太鼓を叩きつづけるなんていう素敵で無意味なシーンは生まれなかったのだから、やっぱりこれはこれでよいのだ。 | [投票] | |
チャップリンの 独裁者(1940/米) | ラストは映画史上未曾有の愚行。なぜなら「映画は映画である」のだから。しかし、私たちは時に愚かさこそを身に負う勇気を持たねばならないのかもしれない。そしてそれは映画にあっても例外ではないのだ。……本当か? | [投票(1)] | |
チャップリンの移民(1917/米) | だいぶバストショットの割合が多い。移民船到着のところで自由の女神のカットをしっかりと入れているのが偉いし、レストランを出ると大雨が降っているというのもよい。 | [投票] | |
サニー・サイド(1919/米) | 橋上の天女の舞踊りをほんのわずか仰角気味に撮ったカットであるとか、屋外シーン撮影の安定した美しさはチャップリン作品でも上位に入るが、なぜかしらどこかしらヨーロピアン・タッチが漂っているのが面白い。動物も多く出てきてよい。が、その扱いぶりはキートンの驚異的なそれを思うと物足りなさを覚える。 | [投票] | |
チャップリンの 黄金狂時代(1925/米) | 心からびっくりするのは崖っぷち山小屋シーンぐらいだが、チャップリンの個人芸は洗練を極め、ほとんどつけいる隙がない。チャップリンが鶏になるトリック撮影もうまくいっている。パーティの狂騒とそれを眺めるチャップリンの孤独な横顔の対比は胸を打ってやまない。 [review] | [投票(2)] | |
モダン・タイムス(1936/米) | ポーレット・ゴダードは快活な現代的美人で非常によいのだが、映画としてはゴダード登場以前のシーンが傑出している。 [review] | [投票(1)] | |
キッド(1921/米) | 私のベスト・オブ・チャップリン。構成のまずさ等を鑑みれば決してよくできた映画とは云えないはずなのだが、しかしここにはチャップリンに拮抗しえた唯一の俳優ジャッキー・クーガンがいる。 [review] | [投票(3)] |