★3 | どうも演出家が長崎と魔界を取り違えているらしいのは、云うまでもなく乙なものである。同様に、日本人の演出家であれば呪縛的に逃れられなかったであろう時代劇的演技のコードから自由であるところに徳高さが好もしく滲み出る。平生の現代劇芝居と寸分違わぬ菅田俊と浅野忠信に金銀のメダルを捧げたい。 (3819695) | [投票(4)] |
★3 | もとより、マーティン・スコセッシは華麗なテクニックの持ち主だが、本作で見せる才気には一部違和感を覚える。特に、私にはパンニングの品の無さが目に付く。それは、題材に対する技巧の選択の整合という意味での違和感なのだ。 [review] (ゑぎ) | [投票(2)] |
★5 | 思ったより原作にほぽ忠実で抑制の効いた「沈黙」であった。殉教のむごさ、神の不在(沈黙)を正攻法で描き切った。スコセッシ見事である。 [review] (セント) | [投票(3)] |
★3 | キリスト教を真に解さない私は、古今東西のこの手の映画を観るときは、安らぎを渇望しつつ「神の沈黙」というサディスティックな仕打ちに身も心も呈し、信じることと、疑うことの葛藤に悶え苦しむ、ちょっと変質的な人々のマゾ映画として楽しむようにしています。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(7)] |
★3 | 彼がそれを踏む瞬間にエモーションが集約するようには作られていない。隠れ切支丹の虐殺描写と神不在の自己問答がリンクせず意識的でもないからだ。消えた先達を追う旅路の側面も淡泊。転向述懐が明晰であるだけに構造の脆弱が露呈。日本勢のキャストは健闘。 (けにろん) | [投票(6)] |
★4 | この一徹さはミゾグチが想起させられる。窪塚洋介のウラジミール/エストラゴンがいい。 [review] (寒山拾得) | [投票(5)] |