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「小津安二郎」(システム既定POV)の映画ファンのコメント

東京物語(1953/日) 早春(1956/日) 東京暮色(1957/日) 彼岸花(1958/日) 浮草物語(1934/日) 浮草(1959/日) お早よう(1959/日) 秋日和(1960/日) 突貫小僧(1929/日) 小早川家の秋(1961/日) 大学は出たけれど(1929/日) 東京の合唱(1931/日) 大人の見る絵本 生れてはみたけれど(1932/日) 秋刀魚の味(1962/日) 戸田家の兄妹(1941/日) 父ありき(1942/日) 長屋紳士録(1947/日) 晩春(1949/日) 麦秋(1951/日) お茶漬の味(1952/日)が好きな人ファンを表示する

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★4早春(1956/日)陽光に輝く白いシャツ。遊びに夢中の人々はそのために生まれてきたかのよう。そこに差し込まれる不穏なイメージ。真っ赤な口紅、結核、睨み付ける目。青春の光と影。夏はまだ先である。[投票]
★5東京暮色(1957/日)闇に沈む東京の凄惨な美しさ。夜更けの喫茶店の深海のような雰囲気。一本でいいから、小津にチャンドラーやハメットの原作で犯罪映画を撮って欲しかった。傑作になっていたはずだ。[投票(5)]
★4彼岸花(1958/日)幸せとは周りが手を出して作るもの。本当は割り切れなくとも…。割り切るために儀式があり、酒があり、友達がいる。小津の描く娘の嫁入りはいつも華やかで無惨、お目出度くて悲しい。[投票]
★5浮草(1959/日)旅回り一座のゆるーい雰囲気。そこで展開される人間模様。好色と嫉妬、狡猾と悲哀、純情と媚態。赤と緑を効果的に配した色彩設計…すべてが響き合って絶妙。まるで音楽のようだ。[投票(2)]
★3お早よう(1959/日)オナラ・噂話・愚痴・我が儘・恋愛。出るものを出すのが人生だ、と言わんばかりの小津のユーモアとニヒリズム。青空に翻るパンツ。便所の換気筒に立つ湯気まで撮る下世話ぶりが凄い。[投票(1)]
★4秋日和(1960/日)冠婚葬祭と遊びと飲食こそ小津映画のすべて。嬉々として縁談ごっこに興じる中年男女の助平とニヒリズム。対照的に、慎ましく生気に満ちた娘たち。寒色・暖色入り混じる秋の景色。[投票(4)]
★5小早川家の秋(1961/日)上方で撮る小津は普段よりずっと艶めかしい。いや、あの緑の川面、西日に輝く簾の怪奇な色彩は…ここはもう彼岸なのか?あっちの家とこっちの家、あの世とこの世でかくれんぼ![投票(1)]
★4秋刀魚の味(1962/日)娘が「嫁にやる」ものだった時代、人々は巡り来る季節を生きるように人生を送っていた。落ち着いた語り口、波瀾のないドラマ…しかし、その底には何か無残なものが横たわっている。[投票(1)]
★4戸田家の兄妹(1941/日)記念写真・冠婚葬祭・家族会議…。なんと人生はしゃちこ張るばかりの実の無い行事に埋まっていることか。しかし、結末は驚くばかりに爽やかだ。戦前は明るく品の良い時代だった。[投票]
★5お茶漬の味(1952/日)食べ方が嫌でお箸をバシン!ちょっとやり過ぎ?とびくびく。責められてする子供口調の反論。喧嘩の、夫婦が二人ですることの機微を描く巧みさ。夜のお茶漬けの濃厚さには参った![投票]