★4 | (ハル)(1996/日) | 恐らく想像だが森田は新幹線を使ったすれ違いというアイデアを起点にパソ通という今風アイテムを取り入れ物語を構築している。そして、そのシーンは気合い乗り充分で最大の見せ場たり得たが、全般にショットのパワーが落ちたのは如何ともし難かった。 | [投票(3)] |
★3 | 夏の庭 The Friends(1994/日) | 同じ小6の子供でも半分大人の女の子なら何かを描きようがあっても、純正ガキの男の子3人組では相米も手のつけようがなかったのかと思わせる。いたって平凡な児童映画の趣き。三國も当たり前すぎで面白くも何ともない。化学反応の起こりようもない。 | [投票(1)] |
★5 | 春との旅(2009/日) | 若干説明的に過ぎるかと思える台詞に血肉を与え強引に納得させる役者群の技量と、スタティックに強固な吸引力でそれを定着させる演出とカメラは圧倒的。多くの『東京物語』変奏バージョン中、これを屹立させるのは「見捨てない」という強固な意志の存在だ。 | [投票(3)] |
★3 | スカイハイ 劇場版(2003/日) | 『あずみ』には辛うじて部分的に残っていた編集の冴えは消滅し凡百の映画に堕した。折に触れて原点回帰を図る石井や塚本やライミに倣ってマイナー魂を忘れないで欲しい。釈ちゃんの殺陣もこうやって見るとあんまり上手くねえよ。 | [投票(1)] |
★3 | 記憶の技法(2020/日) | 封印された深層心理を呼び起こす旅路が如何にもなジュブナイル風味で角川映画への郷愁を呼び起こす一方で凄惨な過去を紐解く作劇がダメな方の野村芳太郎を追想させるという80年代邦画メインストリームへの記憶の技法。ってどこが技法やねんってことだ。 | [投票] |
★4 | 必死剣 鳥刺し(2010/日) | 藩主・側室・別家の三つ巴の相克の圧倒に対し主人公の関わり方が浅くて脚色の甘さを感じた。終盤の殺陣も相対試合は魅せるが集団戦には新味を感じない。ルサンチマンが不足。ただ平山演出の丁寧さと役者陣の気合は堪能。特に吉川と関は新鮮。 | [投票] |
★3 | 思い、思われ、ふり、ふられ(2020/日) | 許されぬ恋ほど燃えるの時代は終焉し自制良い子の第2候補でOKな割れ鍋に綴じ蓋。閉じた世界だったらミニマムに更なる沈潜もあった筈だが、そこまでの演出アイデアはない。美容番長化しゆく美波は早くも大御所めいて莉子とのバランスを欠いている。 | [投票(2)] |