大泉洋の映画ファンのコメント
水那岐のコメント |
ゲゲゲの鬼太郎(2007/日) | 子供向けに徹し、あえて往年の少年漫画的演出から逸脱しなかったのは正解。登場人物の総ての行動原理と、その倫理は小学生でも理解できる平明さであり、なおかつ親達は水木しげる的ユートピアに肩まで浸れる構造を成している。 [review] | [投票(3)] | |
パコダテ人(2001/日) | 「30年前の少女まんが」のような映画。自分もかつて使った罵言であるが、よもや「いい意味で」使う時が来るとは夢にも思わなかった。この作品は日本映画どころか、可愛いホラを忘れた現代少女まんがとも無縁の良さを持つ。 [review] | [投票(1)] | |
茄子 スーツケースの渡り鳥(2007/日) | 今回はチョッチ(山寺宏一)の話で、ペペは狂言回し。それにしてもシンプルさが売り物だった前作よりずいぶん余計な贅肉のついた話になってしまった。日本のスタッフに女の子というのはお約束として、弟や坊さんはいる必要もない話だろう。チーム参加であれ、レースに集中した話にして欲しかった。 | [投票(1)] | |
グッドバイ〜嘘からはじまる人生喜劇〜(2019/日) | 他愛ないが愛すべき要素は多々かかえる通俗喜劇。だが、金の使い方で減点せざるを得ないのは残念。セットを精緻につくることはいいが、やはり安易なロケ地選択をしているのは痛し痒し。ここぞという場面で妥協の結果のような背景を用意されては萎えるのだ。キャストは概ね賞讃していい。戸田恵子の占い師、そして何より小池栄子は願ってもない役どころ。 | [投票] | |
マンホール(2001/日) | 人々の傷の癒しとマンホールに何か関連があるのだろうか。どうにもこの穴のアイディアは監督の安易な思いつきに思えてしょうがない。監督の頭は酷く簡単にモノを捉えすぎていないか。 [review] | [投票] | |
パパはわるものチャンピオン(2018/日) | 『お父さんのバックドロップ』の再来かと思えば盛り上がりのない平坦な一作。本物のプロレスシーンを活かせば、ドラマの多少のアラはカバーできるとの狡猾なアイディアではやっぱりストレスが溜まる。それだけではないのだ。 [review] | [投票] | |
東京喰種 トーキョーグール(2017/日) | アクション映画として志が低すぎる事実は否めない。引退騒動のときの清水富美加が「不本意な仕事」とこの作品を挙げていたのは、断じて彼女のプロ意識のなさなどが言わしめたセリフでないことは確認できた。 [review] | [投票(1)] | |
ハウルの動く城(2004/日) | 開き直った宮崎駿の老境の馬鹿力!そのエネルギー源は究極の「老婆少女」だった。 [review] | [投票(25)] | |
シュガー&スパイス 風味絶佳(2006/日) | モノローグに頼りすぎる状況描写、「イカニモ」な名文句気取りのセリフ。それらが折角の美点を台無しにしてゆくのは、きわめてテレビドラマ的に過ぎるこの映画の性格を反映している。 [review] | [投票(2)] | |
千と千尋の神隠し(2001/日) | 過去に見た美しいものたちを描くのは素敵なことである。だが、そこに居座って過去の美しいしきたりを懐かしく語るのは、おのれの老いを晒すことである。「時の流れを止めて変らない夢を見たがる者」と中島みゆきが歌った人間の姿を、いま僕らは宮崎駿監督のなかにはっきりと見出せる。 | [投票(1)] | |
焼肉ドラゴン(2018/日) | ブレヒト『肝っ玉おっ母とその息子たち』が想起させられる。ジャパニーズ・ドリームという幻影を見ていることを強いられた在日韓人たちが負わされた負債は、この映画のなかでも目に見えて示されたものである。結局このホームドラマが表わすものは韓国人ではなく、彼らを搾取し続ける怒りに答えない「日本」であることに気づく。 [review] | [投票(3)] | |
シムソンズ(2006/日) | 笑いあり挫折あり涙あり根性あり。俺たち日本人の浪花節中枢を限りなく揺さぶり続けたのは、幸運だけに裏打ちされたサクセス・ストーリーじゃない!自らの全てを賭けて逆境に立ち向かう少女たちの姿だ! [review] | [投票(5)] | |
銀のエンゼル(2004/日) | 東京のコンビニなど擬似交流すらない人間砂漠の最たるものだけれど、まだまだ地方の町村では町民のコミュニティとして機能しているようだ。その中で、自分の知らない隙間が廻りにいくつも育っているのを知った父親の驚愕と悲嘆。小日向文世の好演が際立つ。 | [投票(2)] | |
茄子 アンダルシアの夏(2003/日) | あの黄金色の茄子の塩漬け、いちど味わってみたいものだ。ただの推測に過ぎないが、ほんのりとしょっぱいのではあるまいか。余計なセンチメンタリズムを極力廃したこの作品も、ちょうどそんな味わいだ。 [review] | [投票(9)] | |
ブレイブストーリー(2006/日) | どんなに技術が進んでも、RPG世界はプレイヤーたる子供たちの都合のいい論理でクリアし得る世界であり、いやしくも保護者たる大人がそれを現実より優先させる愚は避けねばなるまいと自分は考える。 [review] | [投票] | |
浅草キッド(2021/日) | 多分に情緒過多。お笑いはハードボイルドだ、っていうのはたけしも深見も強調しているところだろう。柳楽優弥も、それに対する大泉洋もかなりの難役をこなしているだけに、演出の甘ったるさに相殺されているのを感じずにはいられない。 [review] | [投票(1)] | |
フード・ラック!食運(2020/日) | とりあえず支離滅裂。タイトルの食運とやらは終わりごろには明後日の方向に飛んでいってしまう。そして主人公は最後には何になり、何を為そうというのだろう。しかし最初から寺門ジモンにドラマの整合性など求めてはいない。脂がしたたり焦げがうっすらとつく焼肉の旨そうな焼け具合は最高だ。これに千円以上を払えるかの問題しか映画にはない。 | [投票] |