マイケル・シャノンの映画ファンのコメント
disjunctiveのコメント |
ブレット・トレイン(2022/米) | 偶然の死に耐えられない男は因果律を仮構する。仕組まれた必然に報いるべく偶然はブラピに憑依して、人体と物体を浪費しながら己の事物化を図る。 [review] | [投票] | |
バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016/米) | 自分が希少であることに由来する矜持が社会環境とリンクするために、社会や政治の表層をただ撫でるようなカジュアルさが個人的な倫理観の追求に遠心性をもたらしている。何が問題となっているのかよくわからないのである。 [review] | [投票(3)] | |
その土曜日、7時58分(2007/米=英) | シーモアの欲求不満が、彼の顔芸に押しつけられる形で唐突に説明されるのは虫がよすぎると思う。シーモアの枕射的大会の後だと、アルバートの枕投げも物足りず。シーモアの劇画化によってもたらされるストレスの開放感はよかった。 | [投票(1)] | |
バッド・ルーテナント(2009/米) | この十年来「善への衝動」の制御問題に苛まれてきたニコラスが至った解答。彼はもはや悩まない。善への衝動に身を任せ水に飛び込み、腰を痛めるのだ。対処療法も問題可決のスピードが癖になってくるし、何よりも露骨なネタの数々がイヤらしくなく素晴らしい。 | [投票(1)] | |
バニラ・スカイ(2001/米) | このマブさでは無理もなかろう的な造形の理想化が、現実を希求したり拒絶したりする悲痛さの根拠となる話であるから、今回はキャメロン・クロウの嫋々たる童貞趣味が活かされる場面は多かったと思う。 | [投票] | |
ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密(2019/米) | 現代劇にベタな探偵を導入し、よりによってダニエル・グレイグをそれに配役する現実準拠の薄さに謂れがないわけではない。アナ・デ・アルマスの無意識によって仮構化された事件は、内容のない罪に苛まれる気持ちの悪さで彼女を圧するのだ。 [review] | [投票] | |
ワールド・トレード・センター(2006/米) | 威力偵察が瓦解する喜劇のような速度からしても、回想をめぐる統辞法の混乱からしても、イベントの継起に人の思考が追いつけない。情報の洪水を物語の布置に整形する作業は廃墟の下に残された負け組おやぢの仕事だ。 [review] | [投票] |