★5 | 夢の国のすぐ隣。お金はなくても夢はある人々が、助け合って、いがみ合って、肩を寄せ合って生きてゆく。そんな現実を、子供の目線を通して見る映画。パステルカラーの下に埋めてゆく、解けない真夏の魔法。 [review] (プロキオン14) | [投票(4)] |
★4 | 作品でことさら社会批判するのではなく、現実を現実として映し取るショーン・ベイカーの目は、キャストそれぞれの隠された一面を捉える。そのやり場のない悲しみを、パステルカラーの背景に添えて。 [review] (jollyjoker) | [投票(5)] |
★3 | 主人公たちの住処は薄紫色の壁のモーテル。隣のモーテルはドアが緑色。これは例だが、全体に建物あるいは空間が、把握しやすいように上手く考えられている。基本的に大きく開かれたロケーションを背景としているので、広角ロングショットが良く合う。 [review] (ゑぎ) | [投票(1)] |
★4 | 塗りたくられたペンキや建物の装飾、ジャム、シロップ、スプライト・・・これらが象徴する「甘さ」が、希望を偽装している。希望は嘘をつくことがあるが、絶望は嘘をつかない。でも、やはり嘘に縋らざるを得ないではないか。世界は偉人の水準で生きるわけにはいかないから(押井守)。 [review] (DSCH) | [投票(2)] |
★4 | ウィレム・デフォーの徳と手際のよさが彼の境遇をミスマッチに見せる謎に呼応して、その機知は、不幸に対処すべく発動するために、災難の予兆と化す。このつらみは淘汰圧が男にもたらした栄光でもある。肉体という売り物が、母から生活力を奪い続けるからだ (disjunctive) | [投票] |
★4 | パステルカラーで見たくないものを塗り潰した世界を、見たくないものの存在すらまだ知らない子供たちが闊歩する。その芝居っ気のない暴走を放置する母親を、倫理で責める虚しさ。それでも見捨てない管理人(ウィレム・デフォー)の良心。そんな嘘のなさが救い。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(5)] |