★3 | 64-ロクヨン-後編(2016/日) | 前編が「忍耐の巻」なら後編は「ブチ切れの巻」のはずが、話しが組織(警察)から個人(娘)に移行するにつれて、どんどん湿気が増してきて女々しさの洪水。いっこうに怒りの導火線に火が付かず、涙、涙のお父さんたちは、どんど焼きの炎を前にくすぶり続けるのでした。 | [投票(3)] |
★5 | 海街diary(2015/日) | 父性の記憶。母性の痕跡。それは、懐かしさと煩わしさとして常につきまとう。良きにつけ悪しきにつけ、その呪縛こそが人が生きている証しなのだ。ときに、人はその記憶や痕跡を安らぎの寄る辺として希求し、一方で、自力では解凍できないその束縛にあがき悩む。 [review] | [投票(4)] |
★4 | 64-ロクヨン-前編(2016/日) | 同じ横山秀夫原作の『クライマーズ・ハイ』の新聞社内の部門間や上下の無遠慮な怒鳴り合いに比べ、今回の警察署内の「かまし合い」はさすが公務員、上意下達が徹底しているだけに陰湿(忠臣蔵の松の廊下!)で、観る側にいい塩梅にストレスがかかって心地よい。 [review] | [投票(2)] |
★2 | 予告犯(2015/日) | 派遣切り、貧困格差、引きこもり、気分しだいのネット世論と問題を提起する前半はスリリングなのだが、広げた課題の深刻さに目を向けることなく「いい友」万能で事を納めてしまう微温志向が嫌い。真摯さを欠いた安易な「まとめ」は被虐者への侮辱にも成りうる罪。 | [投票(1)] |