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[コメント] 原子怪獣現わる(1953/米)

リドサウルスNY襲撃シーンは、米版ゴジラにも十分過ぎる程影響を与えているとしか思えん。
荒馬大介

特に、港からヌッて現われるところはそうでしょう。

 レイ・ハリーハウゼンのモデルアニメに惹かれて観始めた映画だが、なかなか面白い。「怪獣を見た」と言っても信じてもらえず苦悩する、というのが目撃者全員に共通している(といっても主人公と漁師の2人しかいないけど)し、それに順じて怪獣も小出しである。まだかまだかと思わせて、ついにニューヨークに出現して大暴れしてくれる。突然の出現なので、騒動の輪がどんどん広がるようなエキストラの逃げ方、個人的にこれは点が高いです。

 ところで他のコメテさんがレビューでも挙げていたレイ・ブラッドベリの短編「霧笛」は、灯台が鳴らす霧笛の音に、それを仲間の鳴き声だと思った古代の恐竜が引かれてやってくる……という話。これとリドサウルスが灯台を襲うシーンが近いものがあると、後々「盗作だ」と訴訟沙汰にならないように権利を買っておこう、とプロデューサーが提案。というわけで、原作にブラッドベリの名前が入ったということらしい。たったそれだけの為に権利を買うとは、当時のハリウッドではそういう関係のトラブルが多かったのかと推測される。

 ちなみに本作の製作費はたったの20万ドル。当時の日本円にして7200万円という額は『ゴジラ』よりも安かったのだが、いざ公開してみると500万ドルを叩き出す稼ぎ頭に。これが無ければハリーハウゼンが「神」になることもなかったかも?

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)kiona 24[*] kawa[*]

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