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[コメント] ラスト サムライ(2003/米=ニュージーランド=日)

「侍」じゃなくてまるで「山賊」(点数ではなくて)トム・クルーズに努力賞を、真田広之に感謝状を。
ボイス母

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







あまりにツッコミドコロが多すぎて疲れる映画だった。

何度も肌もあらわにトムくんを誘う小雪。あるときはジャングル風呂で朝シャンまでしてみせる(ココは何処だ?南海の孤島か??) シダの葉が生い茂るソテツのジャングルに侍の亡霊が現れる。「おぉ、怪奇大作戦にこんなネタがあったさね!!」

この映画での、侍の行動原理が全然武士道でもなんでもナイ所が、この映画最大の弱点である。 私が知っている武士の行動規範や倫理観、所作やたたずまいまでもが、この映画で描かれているソレとはことごとく違っている。

唯一、武士らしかったのは真田広之だけだった。

「真田さん、あなたのおかげでこのヘッポコスットコドッコイな映画が、なんとか見ていられます・・・でも、もう、涙で前が見えません・・・」思わず泣き伏したりして。

トムくんはよくトレーニングしていて、刀のさばきかたも堂に入ってた。 短い足に着物姿が良く似合ってた。低い重心の構えも上手くて、日本の俳優でさえ、これだけの構えが出来る人は希有だと感じた。

あとはもう、ダメダメ。

そもそもカゲトラはナニをドウしたかったのか、最後までサッパリ理解できなかった(多分夫婦揃って頭が悪いせいだ) 主人公達の行動の理由と原因が、まったく理解できないママなので、話が進むにつれて人が死のうが侍が滅びようが、サッパリ全く心を動かされなかった(「もう、どうだっていいやー」とハナクソほじりながら見ている状態)のは、これはもしかしたら、映画として全然機能してないという事なのではないか?

あと、カゲトラの息子の着物の着方がまったくダメダメで、だらしなくへこ帯をしめて、ボサーと突っ立っているその姿は、「裸の大将」をほうふつとさせ、爆笑をさそう。

ついにアメリカ人、武士道&侍すらも、自分のオナニーネタとして、消化してしまう。痛恨の一作。

この傷心を癒すために、しばらくの間、ワシは旧作邦画時代劇の旅に出ます。探さないでください・・・

(評価:★2)

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