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[コメント] 莫逆家族 バクギャクファミーリア(2012/日)

ポルノ映画のエロ描写程度に、ヤンキー映画には暴力描写があれば良いのか? 出演者と予告編に映画勃起度ビンビンで胸を膨らませてたら、しおしおのパ〜。20120911
しど

役者それぞれが良く、映像も断片的には良い、ただ、それだけの、素材だけ良くても味付けがまるでダメな料理のような後味の作品。

予告編から期待するストーリーは、「昔は俺も悪ガキでさぁ〜」なんて自慢してる元暴走族仲間のおっさん達の家族の一人が、ある日、若いチンピラに襲われる、しかし、すでに社会の歯車となってしまったおっさん達は泣き寝入りするのみ、チンピラ達は調子に乗ってさらに暴力をエスカレートさせる、とうとう、おっさん達も堪忍袋の緒が切れて大反撃の大暴力大会、そしてまた、ただのおっさん達の日常が訪れる、てなもんだろう。なんたって「バクギャクファミーリア」だぞ。

監督得意の暴力描写による絶妙な味付けと香辛料加減がヒリヒリと心を痛めつけ、同時に熱くて汗だくになる爽快感をもたらしてくれるはずだったんだけど……。

正直、話がよくわかんないんだよね。なんで大人になってみんな大人しくなってたのか。なんで急に暴れだしたのか。なんで急に主役が変わるのか。なんでいつの間に親に捨てられた物語になってるのか。なんで、千鳥・大悟はあんな大爆笑の顛末なのか。なんでなんでなんで……。

気づいたら、映画「アベンジャーズ」で後半、ひたすら暴れまくる巨大緑色ウンコのハルクのように、なぜか、後半、白塗り土人と化した村上淳が暴れまくってるし……。

音楽も結構ノリはいいんだけど、何度もリピートされる「サルビアの花」(カバー)や中村達也繋がりの遠藤ミチロウとか、もう、ギャグでやってるとしか思えないような笑っちゃうノリに変わっちゃうし。

結局、最後はよくわかんない尻すぼみな展開になっちゃって、あの予告編の爆発する暴力はどうなっちまったんだよ……と、ひとりごちちゃうような後味の悪さ。

ヤンキー映画って気になって見ることも多いけど、こういう思わせぶりな暴力描写だけの作品が多い。まるでエロ描写のみのポルノ映画のように。たぶん、リビドーってんだろ? それでも、ポルノ映画にだって名作がたくさんあるように、ヤンキー映画だってアタリがあるから時々見ちゃうんだよなぁ。

これはハズレだけど。

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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