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[コメント] 機動戦士ガンダム III めぐりあい宇宙編(1982/日)

アムロのニュータイプ発現やララァの登場で相対的に力の衰えが隠せないシャアを見ていて,子供ながらに「もののあはれ」を感じてしまった。
ワトニイ

たしか当時,私は中学生で,ちょうど古文で「もののあはれ」などを習いたての頃だったと思う。

戦場なのに目立つ赤色に塗られた専用機に搭乗し,敵からも畏れられ,圧倒的に強かったはずのシャア。栄耀栄華を極めていたはずの彼が,この劇場版第3作では,ニュータイプが発現したアムロや新登場のララァに押され,だんだん崖っぷちの立場に置かれていくのがとても衝撃的で,これこそ「もののあはれ」や「はかなさ」ではないかと思ったものだ。

それにしても,この作品は前2作とはすっかり別の話になってしまった感がある。ニュータイプという概念を出したことによって,リアルな戦場ものだったストーリーが,急によくあるヒーローものに近づきそうになっていった(それでも,何とかギリギリのところで踏みとどまっていたと思うが)。これは劇場版の責任ではなく,テレビシリーズのせいだが,劇場版の方がヒーロー色が強かったように記憶している。

テレビシリーズについて言えば,特別な能力を持ったニュータイプが出てきてからの話も,それはそれで面白かったが,個人的には,ホワイトベースが宇宙に飛び立つ辺りで終わった方がよかったと思う。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)死ぬまでシネマ[*] IN4MATION[*] Pino☆[*]

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