[コメント] 血と砂(1965/日)
黒澤明には絶対に出来ない、おかしくて悲しい「活劇」
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「『独立愚連隊』や『どぶ鼠作戦』で底流としていたテーマを明確化した」と監督は語っている。
この後、『日本のいちばん長い日』『肉弾』『赤毛』『激動の昭和史 沖縄決戦』と反戦映画を連発する。否、反戦というより自身の戦争体験から出た「恨み節」((c)ボイ母様『肉弾』)。あるいは国家反逆左翼映画。(ついでに言えばボイ母様イチオシ伊藤雄之助はなんとすごい役者なことか)
映画は「光と影」であることを私に教えてくれたのは市川崑だが、映画は「カットとリズム」であることを教えてくれたのは岡本喜八だ。
なにしろ無茶な設定だ。進軍ラッパはあってもチューバなんかあるはざぁない。敵性語ビシバシだし。
そのスタイルはもちろん大好きな西部劇であったりミュージカルであったりするのだが、その精神はまるで『灰とダイヤモンド』。スタイリッシュな映像の中に闘争に倒れゆく男達の悲しみが見える。
(於:平成14年1月26日ラピュタ阿佐ヶ谷)
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