前２作に比べて脚本はあまりいい出来ではない。 でもそんなことどうでもいいの。この映画は。

『アウトレイジ』ってツラのいい役者が出てきて「どうだ！」て言い合うところが面白いわけではないですか。チャン会長なんてもう演技云々じゃないでしょう。

で、去年『シン・ゴジラ』が出て来て事情はすこし変わってしまった。本作に限りませんが『シン・ゴジラ』に出られたすてきな俳優の皆さまへ。皆さんはもうポスト『シン・ゴジラ』を生きているのです。あれだけ見事な映画に出ちゃったら、努力しないとそこから抜けられなくなりますよ。 いちいち言わないけど、「あ、総理！」とか、「おお、大臣！」とか、思わせる演技しちゃだめ。

その点、やっぱり西田敏行はすごいよ。ゾッとしたよ。前作より断然パワーアップ。釣りなんかぜんぜんしそうにないもん。というか、『釣りバカ日誌』あってのあの人相の恐怖。ちょいちょい出てくる釣りマジどうでもいい的シーンはそこも念頭にいれてるとしたら（たぶんそうじゃないかな？）タケシ・キタノはやっぱりすごい。 次点で光石研がよかった。「わー知事だー」て思わなかった。この方はたぶんポストでんでんの系譜じゃないかな。今後がたのしみです。

それから、 ヤクザ映画って、もはや組織映画ですよね。 半沢直樹とかと同じ。いいことなのか、どうなのか。 ここはまだ判断できない。