コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] スーサイド・スクワッド(2016/米)

傑作。こういうジャンルだとデビッド・エイヤーもリアリズムに拘泥することなく職人的な演出で楽しませてくれるようだ。回想は説明ではなくそれ自体が魅力的なアクションシーンだから停滞しない、と自信を持って言い切れないのが辛いところだが。閉じた扉は開き開いた扉は閉じる、人物は落ちるために高く上る、眼鏡は外すためにかけられる、メイクは崩すために施される。アクションもちゃんと見せる順番と流れがある。
Sigenoriyuki

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







この映画で一番評価が分かれるのは終盤の酒場のシーンだろうが私は支持する。ここにはアクション映画としてのスムーズな進行や脚本の整合性を妨げてでも作り手が描きたかったものがにじみ出ていると思うからだ。

事件が解決した後ウィル・スミスが娘に勉強を教えるシーンでは始め彼と娘だけが同じフレームに収まり、ジョエル・キンナマンは別フレームに映され切り返しで親子二人を見守っていることが示される。そこで警察が手錠を持ってドアから入り込みウィル・スミスを連行しようとするのをジョエル・キンナマンは腕で制止する。その次のカットでウィル・スミスに語り掛ける際、ジョエル・キンナマンは親子と同じフレーム内に入ることになる。ウィル・スミスが警察と同じフレームに入り連行されるまでが描かれると想像していたらそこは映さない、そのまま映画は終わる。ああ、泣ける。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。